国際障がい者デー PwD Dayイベント2022
January 27, 2023
January 27, 2023
こんにちは、ビジネス コンサルティング本部所属の奥山です。普段は、クライアント企業のデジタル人材育成や人事制度変革等を支援していますが、並行してアクセンチュアのインクルージョン&ダイバーシティ(以降I&D)の取り組み領域の1つである、ディスアビリティ・インクルージョン(障がいのある方のインクルージョン、以降DI)を推進するDI コミッティのメンバーとしても活動しています。
小さな頃から障がいのある方が身近にいたり、同じ研究室のメンバーが手話と脳情報科学を研究していたりしたことから、自分自身にとっては"障がい"が身近なテーマでした。アクセンチュア入社前まで「外資コンサルティングファームと障がい」というものが結びつかなかったのですが、入社後のオフィスでイキイキと働かれている当事者の方を見て、そしてI&Dへ真摯に向き合うリーダー陣の想いに心を打たれ、この活動に参加することを決めました。
アクセンチュア・ジャパンでは、毎年12月3日の国際障がい者デーに合わせ、社内向けのPwD* Dayイベントを開催しています。11回目となる今回は、「Sustainability Starts From "Respect For The Individual"」をテーマに掲げ、オンライン開催し、当日は300名以上の社員が参加しました!本日は、その様子をご紹介します。
* PwD:Persons with Disabilitiesの略で、障がいのある方のこと
アクセンチュアでは、I&Dを経営戦略のひとつとして掲げています。また、私たちの行動と意思決定の指針となるコアバリューの1つでもある"Respect For The Individual"とは、一人ひとりが互いを信じ、それぞれの違いを受け入れ、補いあうことです。COVID-19やI&Dに関する社会動向の変化、ならびに地政学リスクの高まり等、変化の激しい今だからこそ、向き合うべきキーワードだと私たちは考えています。
そんなアクセンチュアの企業戦略とそこに紐づくDIについてー・・・今回のテーマに込めたメッセージからイベントが始まりました。今回は、常務執行役員 兼 インクルージョン&ダイバーシティ日本統括を務める堀江 章子がメタバース風にアバターとして登場し、参加者からも多くのリアクションが飛び交いました。
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イベント前半ではまず、人事部、コーポレート・シチズンシップ(社会貢献活動)、DI コミッティ、Pnet(PwD Network:障がいのある社員のネットワーク組織)の担当者から、この1年の方針や活動結果が報告されました。最近アクセンチュアに入社したPwD社員の方からは下記のようなコメントも頂戴しました。
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会社の高い意識とそれが反映された取り組みを知ることができ、改めて誇りに感じられた。 自分も自分に出来ることを何か始めたいと感じた。
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前職での取り組みと比べ、明らかに本気度が違っているように感じ、感動感心した。自分でも他のPwD社員に何か出来るのではないか、という可能性にワクワクした。
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また、イベントの休憩時間には、各組織のI&Dをリードするマネジング・ディレクター達からメッセージが届きました。自分が所属する組織のリーダーシップから発信されるメッセージは、まさに取り組みの本気度を体現していたように思います。
11回目となる今回のメインアジェンダは、「DI×デジタル」をテーマとしたベンチャー企業紹介とパネルディスカッションでした。アクセンチュア・ベンチャーズ日本統括を務める槇 隆広からDI、特に視覚障がいに関連するベンチャー企業として、下記三社の取組みが事例として紹介されました。
・BE MY EYES・・・テクノロジーを介して、視覚障がい者や低視力の人々に視覚を提供する取組み
・EyeMoT・・・重度の身体障がい者に向けたゲーミフィケーションを活用した視線入力訓練ソフト
・dot Pad・・・視覚障がい者との触覚コミュニケーションに焦点を当てた点字ディスプレイ
※上記三社については、あくまでもテーマに該当する事例としてイベント内で取り上げた形となります。アクセンチュアの支援実績を示すものではありません。
ここで全てを紹介することは避けますが、例えば「BE MY EYES」は、“目が見えない人の目になろう”というキャッチコピーを掲げています。視覚障がい者や低視力者の方が、スマートフォンやタブレット等で見たいものを映すと、“見える”ボランティアがそこに何があるのかを教える仕組みで、180以上の言語で100万人を超えるボランティアが参加しています。この仕組みに参加すれば、何か特別なスキルや資格がなくても、誰かの役に立つことができます。
事例紹介の後は、実際にアクセンチュアに勤めるPwD社員も登壇し、パネルディスカッションが行われました。当日紹介された事例は、全て視覚障がい者をサポートするサービスであるものの、ディスカッションでは、紹介されたサービスのさらなる活用法を始め、いろいろなアイディアが活発に飛び交いました。例えば、点字表示用のdot Padを、老眼の方へ孫の絵を伝えるときに使えるのでは?等、自由な意見交換が行われました。
特に、「DI×デジタル」の持つ可能性は、障がいのある・なしに限らず、すべての人にとって、より働きやすい職場や暮らしやすい社会の実現につながっていくのではないか、といった示唆まで導き出されていました。
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イベントの締めくくりとして、I&Dディスアビリティ・インクルーション領域の日本統括を務める海老原 城一からは、「これまで"社会課題解決"と"ビジネス"は分断されていたが、最近はどちらにとってもインパクトのある取り組みが増えている」と言った、今後の活動について視点を広げるような話がありました。併せて、「自分がいて、また自分では想像もできないような違いのある方もいるからこそ、そこをうまく補い合ったり、繋ぎあったりして、自分だけではなく誰にとっても便利な世界になっていくといい」、そしてそのような世界の実現に向けて「みんなでいろいろと出し合いながら、助け合いながら、楽しめる仲間を増やしていきたい」といった今後への期待も寄せられました。
オンラインによる開催は2022年で3回目となりますが、毎年多くの社員がPwD Dayイベントへ参加しています。メタバースやデジタル 等、“アクセンチュアらしさ”が感じられたイベントだったのではないでしょうか?
イベント終了後も、「PwD当事者として改めて、一人ひとりそれぞれ障がい特性が異なることを理解した」や、「(今後)障がい=マイナスではなく、個性として受け入れていけるような社会づくりのために、何ができるかを考える機会が欲しい」といった声もあがりました。テーマでもあった“Respect For The Individual”は、一過性のキーワードではないと考えています。すべての社員が働きやすい職場を実現していけるよう、今後もさまざまな機会を提供していきたいと思います。
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