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2021年8月23日、アクセンチュア ジャパンは「We are the culture of Accenture」というテーマの下、Cross Cultural Dayイベントを開催しました。一昨年より始まったこのイベントは、今回3度目の開催となり、アクセンチュアのグローバルなインクルージョン&ダイバーシティ(I&D)活動の一環となっています。日本在住の多国籍な面々が参加し、誤解やすれ違いのないコミュニケーションとコラボレーションの達成について、ディスカッションが交わされました。使用言語は今回も英語となり、同時通訳による日本語チャンネルも用意。イベントはオンラインで開催され、インパクトのあるビデオメッセージや、活動報告、パネルディスカッションなどで構成されました。

クロスカルチャーに関する意識向上は、アクセンチュアのI&D活動において、ジェンダー平等、障がいのある方、LGBTQに並び、4つのテーマのひとつとなっています。今回のイベントは、理解を共有するというアクセンチュアのグローバルスタンスと、すべての人がベストな状態でベストを尽くせるようサポートするという企業としてのコミットメントを示しています。

How Accenture Works Across Cultures

クロスカルチャー・アップデート

まず、アクセンチュア ジャパンのインクルージョン&ダイバーシティ クロースカルチャーダイバーシティ日本統括である 河田博孝さんがイベントのホストとして参加者を迎え、「日本におけるアクセンチュアのビジネスが成長して行くにつれ、お客様はどんどんグローバル化しています。ですから、クロスカルチャーに対応する能力を向上させることはとても重要です。」と述べました。

クロースカルチャーに関する活動の重要性

次に、アクセンチュア ジャパンのシニアリーダーたちが、それぞれの体験を語り見解を示したビデオメッセージが紹介されました。

メッセージの中で繰り返し取り上げられたのが、キャリアアップにおいてもお客様への価値の提供においても、クロスカルチャーに対応できる能力と、ダイバーシティに関する知識が重要だということでした。日本市場の成長の勢いは、今まで以上にグローバルな知識と能力の必要性を浮き彫りにしています。これは、中国、フィリピン、マレーシア、インド、さらにはヨーロッパに至るまで、世界各地のアクセンチュアチームが協力し合い、私たちの持つグローバルなアセットを総動員して、お客様に価値を提供して行くということです。これを達成するために、アクセンチュア ジャパンのビジネス コンサルティング本部はダイバーシティの力を活用し、多様な人材の受け入れ、英語のトレーニング、サポーティブなネットワークとのコラボレーションといった様々な取り組みを実施しています。

大きく取り上げられたもうひとつのポイントは、アクセンチュアの社員たちの能力を、「One Accenture」として結集させることの重要性でした。クロスカルチャーを意識した取り組みに共に向き合って行くことで、顧客体験に変化をもたらし、より良い状況や関係を創造して行くことができるのです。クロスカルチャーを意識した取り組みというのは、お客様により大きな価値を提供できるよう努めるというだけでなく、楽しい職場環境を作ることにもつながるのです。

各組織のクロスカルチャー・ダイバーシティ・リードによるパネルディスカッション

続いて、ディスカッションに参加するパネリストが紹介され、パネリストである各サービスグループのクロスカルチャー・ダイバーシティ・リードは、職場での体験、所属するグループの取り組みの紹介などを交え、クロスカルチャーのダイバーシティと対応能力の重要性について、ひとりひとりコメントしました。

パネルディスカッションで最初にテーマになったのは、お客様がアクセンチュアに求めるベストソリューションと、アクセンチュア各国から結集される最高の人材についてでした。昨今の日本に拠点を置くお客様の急増と、海外のお客様の日本への進出により、クロスカルチャーに対応できる、より多様な人材の確保、ネットワークの活用、海外チームとの最大限の連携の必要性が迫られています。「今は、ビジネス コンサルティング本部のワーキングモデルをさらにグローバル化させるときです。」と同部署の武藤さんは述べ、仕事上におけるインドのアクセンチュア社員との関係を強化する重要性を例に挙げました。

クロスカルチャーは言語の違いにとどまらない広範に及ぶものであり、誰もが、多様なバックグラウンドの人たちと、クリエイティブやデザイン、コンサルティングやセールスなどにおいて、スムーズに仕事を行えるよう準備をしておく必要があるという見解に、パネリスト全員が賛同しました。そして、「中途採用者や合併で入社した人たち、海外出身の社員などが多くいるからこそ、クロスカルチャー、及びI&Dが、アクセンチュアのビジネスの核となっている」と、インタラクティブ本部の佐藤さんは述べました。また、日本のオペレーションズ コンサルティング本部で働く社員の1割もが、日本語のネイティブでないこと、そして、全員がインド、フィリピン、その他の海外のデリバリーセンターのチームと絶えず連携していることも指摘しました。だから「異文化の理解と尊重は必要不可欠なのです」と、同部署のI&Dスポンサーでもある孫さんは説明しました。

別のテーマとして取り上げられたのは、異文化出身の同僚と働くことは、知識を増やし新しい視点で物事を見られる機会を得られる、楽しく実りの多いものだということでした。日本語のノンネイティブとして、孫さんはクロスカルチャーの問題を敏感に感じ取り、日本で働くノンネイティブの社員たちをできる限りサポートしたいと考えています。以前、中国の大連で働いていたことがキャリアップにつながったという、テクノロジー コンサルティング本部の兵頭さんは、「海外の同僚は最強のサポーターで、最高の友達にもなりうる」と述べました。

ディスカッションでは、現在取り組みが行われている活動がいくつか紹介されました。文化の違いについて言及した文書、Global Career Programは、もともと日本で働く中国籍の社員によって作成され、今は英語に翻訳されています。佐藤さんは、インタラクティブチームが、クロスカルチャーの問題に関するカジュアルなやり取りに、Facebookグループを使用していることを紹介しました。孫さんは、Teamsアプリの使用と同時に、自身が運営するクラブがクロスカルチャーをテーマにしたディスカッションを定期的に行なっていることを紹介しました。

最後に、河田さんは、Cross Cultural Executive Committee(クロスカルチャー・エグゼクティブ・コミッティー)を結成し、パネリストたちと、アクセンチュア ジャパンのその他の各部門リーダーたちで、クロスカルチャーへの対応能力を身につける新しい取り組みのアイデアを出し合う場を設けたことを報告しました。

活動報告

続いてバックグラウンドの多様性における、誤解やすれ違いのないコラボレーションを実現する3つの活動を紹介しました。Cross-Cultural Training(クロスカルチャートレーニング)、Networking and Community (ネットワーキングとコミュニティ)、 Internal Communication (Awareness Training/内部コミュニケーションにおける認識のトレーニング)です。

また、共通の理解を促す目的で、アクセンチュア ジャパンのポータルサイトが日英バイリンガルの仕様に変わったことも報告しました。また、研修に組み込まれる予定の、意識向上を目的としたビデオ制作についても触れ、日本語のネイティブとノンネイティブの社員両方が、最新情報を共有することの重要性に焦点を当てたビデオの一部を紹介しました。ネットワーキングとコミュニティについては、新型コロナウイルスの感染対策のために、まだ物理的に集まるのは難しいですが、近いうちにオンラインで開催される、相互理解を深めるためのイベントを楽しみにしてほしいと述べました。

多様な文化的背景を持つ新しい世代のリーダーたち

次にテクノロジー コンサルティング本部 マネジング・ディレクター グイネスさんがパネルディスカッションのホストを務めました。参加したのは若い世代の新しいリーダーたち、オペレーションズ コンサルティング本部 マネジャーの陳さん、ビジネス コンサルティング本部 マネジャーの遠藤さん、インタラクティブ本部 スペシャリストの畑さん、テクノロジー コンサルティング本部 アソシエイトマネージャーのMalay アグラハリさんです。グイネスさんは、パネリストたちに、最近体験したクロスカルチャーにおける気付き、日本語のノンネイティブ社員たちが仕事に活かせるスキル、クロスカルチャーのダイバーシティへの対応を強化するためにアクセンチュア ジャパンがすべきことについて尋ねました。

上海で働いていた経験がある陳さんは、3カ国語を操り、その能力を現在携わるプロジェクトに活かしています。それでも、「言語より大事なのは、異文化のバックグラウンドの人とコミュニケーションしたいと思う気持ちだ」と言います。陳さんは、アクセンチュアのグローバル化を評価する一方、各プロジェクトの初期段階で、プロジェクトが円滑に進むよう、アクセンチュアと世界のお客様との間にあるクロスカルチャーに関わる問題に対処するべきだと述べました。

遠藤さんは日本生まれですが、アメリカの大学を卒業し、主に国際的なプロジェクトに携わってきました。遠藤さんは日本のお客様は綿密な計画を求めるのに対し、ヨーロッパのお客様は進展を急ぐ傾向にあると指摘しました。アクセンチュアなら、経験のある社員が自分たちをサポートしてくれるだろうとお客様に思ってもらえるようになるべきだと彼女は強く語りました。

畑さんは、アイ・エム・ジェイ(現在はアクセンチュアと合併)で、長年グローバルなプロジェクトに関わってきました。畑さんは、「日本における物事の進め方はひとつではない」ということを実感してきました。そして、ダイバーシティについて考えるときは、必ずジェンダーやLGBTQの問題も提起し、みんながマイノリティの視点を理解しようし続けるよう呼びかけました。

入社して10年になるアグラハリさんは、アクセンチュア インドに入社後、異動を繰り返し、シンガポール、ドイツ、サウジアラビアで勤務してきました。現在は日本で働いていますが、今まで数多くの多様な文化に関わるプロジェクトに携わってきました。誰でも、新しい国に移転したときは、仕事で力を発揮できる準備が整うまでに、新しい環境に慣れる時間が必要だとアグラハリさんは言います。そして、皆がダイバーシティを、「私たちの文化的水準を向上させるためのチャンス」ととらえるべきだと話しました。

グイネスさんは、最後にこう述べました。偏見をなくし、異文化のバックグラウンドを知ることが大切です。そうすることにより、広い視点で物事を考え、問題を柔軟に解決し、お客様のご要望に添えるより良い対応ができるようになるのです。今回のイベントとパネルディスカッションが、皆様に、日々の仕事の中で意識を向けたり、何かの行動を起こしたりできるきっかけとなれたら幸いです。

Q&Aとクロージング

アクセンチュアは益々国際的な企業になり、クロスカルチャーのダイバーシティの重要性は増すばかりですが、それを意識したみんなの意見交換は始まっています。

クロスカルチャーデイ2021は、イェンツさんのホストによるQ&Aセッションで幕を閉じました。Q&A では参加した850人以上の社員から、「クロスカルチャーの重要性を外部ではどのように説明したらよいか?」「コロナウイルス感染対策のために、対面でのコミュニケーションが取れない場合、どのようにクロスカルチャーの観点で、連携すればいいのか?」といった質問が寄せられました。ある質問に対する答えの中で、河田さんは、クロスカルチャーのダイバーシティの重要性について、私たちのお客様とエコシステムのパートナーの多くが国際社会に属しているので、アクセンチュア ジャパンの社員たちが異文化間コミュニケーションに対処できるようにしておくことは必要不可欠であると説明しました。

多くの質問に対して前向きな回答が得られ、MCの鎮目さんにより、この有意義で実り多きイベントが締めくくられました。

アクセンチュアのインクルージョン&ダイバーシティに関する取り組みの詳細は、こちらをご覧ください。

鎮目 悠治

ビジネスコンサルティング本部
シニア・マネジャー

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