ジェンダーの多様性や女性の活躍を促進しているリーダーを紹介する「The HERoes Women Role Model Lists 2020」にアクセンチュア社員が選出!
November 13, 2020
November 13, 2020
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「すべての社員にとって平等な職場環境」を目指しているアクセンチュアは2020年に外部機関から3つの高い評価をいただきました。
1つめが日経WOMAN「女性が活躍する会社Best100」で「総合2位」を受賞。2つめが多様性と受容性に富んだ職場環境を持つ上場企業100社を認定するリフィニティブの2020年「ダイバーシティ&インクルージョン・インデックス」において、世界第3位に選出。そして、3つめが女性の活躍やジェンダー多様性を推進しているリーダーを表彰する「The HERoes Women Role Model Lists 2020」(Yahoo! Finance、イギリス)です。
「The HERoes Women Role Model Lists 2020」は2017年から行われている国際的な取り組みで、女性の活躍を応援し、ジェンダー多様性のための変革を推進する世界のリーダーたちを選出し紹介しています。4回目の開催にあたる今年は「100 Women Executives 2020」「100 Women Future Leaders 2020」「50 Advocate Executives 2020」の3つの部門でそれぞれ世界中からリーダーが選出されました。
アクセンチュアからはグローバル全体で7人が選ばれ、ジャパンからは「100 Women Future Leaders 2020」部門でテクノロジー コンサルティング本部(以下テクノロジー)の市本真澄、「50 Advocate Executives 2020」部門で社長の江川昌史が選出されています。
今回はこの栄えあるリストに選ばれた市本へのインタビュー内容をご紹介します。市本はアクセンチュアのInclusion & Diversity(以下I&D)の取り組みの一環として、ワーキングペアレンツのためのプログラムを立ち上げ全社展開し、今回の選出もこの取り組みが評価された結果となります。これらの活動がどのような考え方や経緯のもとで行われているのか、最新の成果などまで幅広く話を聞きました。
――I&D活動での役割や立場を教えてください。
市本 I&D活動のテーマの1つであるジェンダーの一部分として、ワーキングペアレンツ向けの取り組みを担当しています。全社向けの活動ではありますが、管理部門やオペレーションズ コンサルティング本部は自組織での取り組みが先行されていましたので、私は主にコンサルタントやエンジニアの社員向けの活動を担当しています。
同時に私はテクノロジーのI&Dサブリードとして、スポンサーMD(マネジング・ディレクター)のもとで同組織のMDやアソシエイト・ディレクター向け研修を実施しています。アクセンチュアのリーダーに求められる知識や情報を提供する、人材育成面での活動を兼任している形です。
――ワーキングペアレンツ向けの取り組みについて教えてください。
市本 これは「産休・育休に関わる不安を解消して復職に向けたハードルを下げつつ、キャリア形成とスキルアップで仕事の継続意欲を高めるための取り組み」だといえます。
2020年8月、このプログラムを利用して復職時カウンセリングを受けた方を対象とする調査を行い、プログラムへの満足度調査を実施した結果、多くの社員が「プログラムを利用して良かった」「自分の後輩にも推薦したい」といったポジティブな回答を寄せてくださいました。また、アクセンチュア・ジャパンでは、男性社員の育児休業取得率は40.3%と前年から大幅に増加しています(2020年9月現在)。
推薦理由を掘り下げていくと、「不安な状況に対してスポンサーMDや人事、そして社内の支援者が応援してくれることを知った」という回答が多くみられました。つまり、このプログラムが気づきの場として機能していたのです。そして、不安が払拭され、自分のキャリアに前向きにチャレンジする意欲を取り戻せるプログラムなのだと、私たちも実感を持てました。これはプログラム発足時の狙いでもありましたので、私たちとしても実現できてよかったと思いました。
――このプログラムに関連して、苦労していることはありますか?
市本 具体的な苦労はありませんが、会社はどんどん成長していますので、キャリアの描き方も多様化していて一様ではありません。所属組織が異なれば、キャリアのあり方や成長の仕方もまた変わります。
私もプログラムを運営しているうえで、各組織の期待にマッチしているのだろうか、という迷いはありました。そのため組織変更後に、これまで私がすべての面談に同席していたスタイルから、各組織内のワーキングペアレンツの先輩社員が「サポーター」として対応を引き受ける運営体制へと変更しました。この結果、組織内の事情や仕事内容について理解のある方が当事者を直接アドバイスできる体制となり、プログラムのサービス品質も向上していると思います。
たとえば、組織の中がよく見える人が対応することで、よりお互いの事情を考慮した親身なアドバイスができます。直近での事例をご紹介すると、ワーキングペアレンツとして悩んでいたある男性社員から相談をいただいたとき、その組織の中で彼に共感できる人を探してもらいました。結果、同じ組織の先輩社員を紹介し、ワーキングファーザーとして話し合える場をセットすることができました。その後、先輩社員であり、また仲間でもある人と話をしたことで悩みは解消できたとのことです。
こうした体制変更は、私1人の人脈では不可能だったことなので、アクセンチュアが大きくなる中で「仕組み化」できたことは大きな意味がありました。ワーキングペアレンツの母数も増えていますので、最適な時期に必要な変革ができたと思います。
――この取り組みはどのような意義や動機で推し進めているのでしょうか?
市本 私は現在、I&Dの専任として取り組んでいて、この取り組みを引き続き進めていきたいと思います。以前は現業の隙間に有志が手弁当で行う取り組みでしたが、会社としての方針もだいぶ変わりました。アクセンチュアが成長していくうえでも非常に重要なことだとリーダーが認識しているからです。専任がいることで、場当たり的や一時的ではない、長期的視野に立ったプログラム設計や運用ができるようになっています。こうしたことが今回のHERose選出にもつながっていると思います。
I&Dの取り組みは、まさにアクセンチュアの成長の土台を作っているイメージです。とはいえ、「会社の視点」よりも、「自分の同僚や仲間たちが悩んでいるのを解消したい」という価値観の方が私にとって強い動機になっています。困っているひとにリーチする、いわばおせっかい焼きのような仕事ですが、会社にとって意義あることでもあり、マッチしていると感じています。
――HERose選出の感想を聞かせてください。
市本 実はあまり実感がありませんが、私たちの取り組みが第三者から客観的な評価をいただいたということは、社会的にみても意味のある成功モデルとして評価されたと解釈しています。
――今後取り組みたいことは何でしょうか。
市本 これから産休/育休を控えている「プレママ・プレパパ」へのリーチを増やしたいと考えています。不安は出産前からありますので、その時々の状況に合わせた相談の場を提供したいです。
もう1つ、コロナ禍の「Work From Home(WFH) with Kids」の状況について調査を行いました。やはり皆さん非常に苦労していることがわかりましたし、ニュー・ノーマルが模索されている今、どのようにパフォーマンスを発揮し、バリューを出していくかに悩んでいることもわかりました。育児だけでなく、ご家族の介護にも該当するテーマで、今後取り組んでいきたいと考えています。
また、I&DのDisability Inclusion(障がいのある方)の領域で私は所属組織で障がいのある社員の支援やキャリア形成の機会を一緒に考える取り組みにも参画しています。障がいのある社員の活躍の場がさらに広がるよう、ジョブマッチや定着への支援などを進めているところです。
市本 アクセンチュアのコアバリューに「Respect for the Individual」があります。心配事があるとき、1人で悩まず声をあげると、しっかり耳を傾けてくれる人が大勢います。1人ひとりのバックグラウンドやヒストリー、事情や状況を汲み取って、その時・その場面での最適な着地の仕方や解決策を一緒に考えていくことができる人が必ず見つかるはずです。
――「他者をリスペクトできる人」になるには、どのようなマインドが必要ですか?
市本 たとえば、「何々をしたい」「何々をしたくない」といった発言を相手がした場合、「なぜそのような考えや結論に至ったのか?」を考えるように意識するマインドだと思います。ヒアリングしていくと、言葉の裏にある理由や経緯、想い、さらにいえばその人が大切にしていることがだんだんわかってきます。根っこには家庭の事情や本人の悩みがあり、そこを深堀することで、また別の解決策にたどり着けるかもしれません。
思いやりやリスペクトを持った対応の第一歩は「理解を深める」ことだと思います。じっくり、しっかり話を聞くこと。これがお互いにベストな選択肢を選ぶために必要なマインドだと思います。
――ありがとうございました。
アクセンチュアでは、性別や性的指向、障がいの有無、国籍、文化的背景に関わらず、すべての社員が活躍できる職場環境を目指し、ジェンダー、障がいのある方、LGBTQ、クロスカルチャーの領域で活動を推進しています。
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