こんにちは。

2017年に国内SI事業会社からアクセンチュアへ転職し、現在はビジネスコンサルティング本部のテクノロジーストラテジー&アドバイザリー(以降、TS&Aと記載)にて通信業界のお客様を担当しているHiroyukiです。

今回はプロジェクト事例紹介ということで、デジタルトランスフォーメーション(DX)推進プロジェクトについて書きたいと思います。

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2018年12月に経済産業省がDX推進ガイドラインを発表するなど、DXが大きな注目を浴びている中でDXを実現するためのシステムを開発する際にどのような課題が起こっているのか、またアクセンチュアとしてどのようなアプローチで課題の解決に取り組んでいるのかをプロジェクトの事例を基に書きたいと思います。

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※引用元::DX推進ガイドライン - 経済産業省

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プロジェクトの概要

 

今回取り上げるプロジェクトは、通信業界のお客様向けのDX推進プロジェクトです。
プロジェクトの目的はお客様の顧客体験における様々な課題を解決するために、既存の業務や既存のシステム制約に捉われず最新のデジタル技術の活用を考慮し、0からあるべき顧客体験を設計することです。また、顧客体験を描くだけではなく、顧客体験を実現するために必要なシステムを開発するためのプロセスやシステム構成(アーキテクチャ)を策定することが目的のプロジェクトでした。

 

プロジェクトの体制・アプローチ

 

<プロジェクトの体制>
本プロジェクトは主に以下の2チーム構成で検討を進めました。
・顧客体験検討チーム
・システム検討チーム

本プロジェクトの目的は顧客体験検討からシステム検討と多岐に渡るため様々なスキル・経験・知見が必要なことから、数十名に渡るアクセンチュアの様々な部門のメンバーで構成されていました。
顧客体験検討チームにはインタラクティブ本部のメンバーが参画して体験設計・UXUI設計を行い、ビジネス コンサルティング本部のメンバーが業務の流れを設計します。
一方、システム検討チームには私の所属するビジネス コンサルティング本部TS&Aのメンバーがシステム検討を行い、技術検証や実現可否の確認は、テクノロジー コンサルティング本部のシステムコンサルタントや、ソリューション・エンジニアのメンバーが担当。といった形で様々な部門とコラボレーションしながら1つのプロジェクトを推進しました。

本記事では私が参画したシステム検討チームについて触れていきます。
システム検討チームにおいて私の所属するTS&Aに求められていた役割は主に2点あります。

・ テクノロジー領域に関する知見の提供と最適解の提案
アクセンチュアが保有する事例や最新の技術動向、私の技術的な知見・経験を基にお客様にとって最適なシステムの構成やそれらを構成する技術、またこのシステムを開発・導入するための最適な開発プロセスを検討し提案すること

・ 課題の明確化と課題解決策の提案
「DXを推進するにあたりお客様のシステム面での課題は何か?」、「どのようにシステムを変えることで何が解決するのか?」、「この変革がお客様にとってなぜ最適なのか?」といった問いから具体的な論点に落とし込み、それぞれの論点に対して解決策を検討し、お客様にとって納得感があり価値のある情報・形に変えて提案すること

<プロジェクトのアプローチ>
前述の役割にマネジャーとして参画した私はシステム検討チームをどのようなアプローチで推進していくべきかを考え、必要な作業や必要な人材からプロジェクト計画を策定します。

主なアプローチ
・現状のシステム構成・開発プロセスを調査
・DXの実現を阻害するシステム課題の導出
・国内外の先端事例の調査
・開発プロセス・システム構成のあるべき姿(=課題の解決策)を策定

プロジェクトが始まると、プロジェクトのメンバーに対して必要な指示やレビューを行いながら進捗の管理やお客様への定期報告を行うといった形でプロジェクトを進めました。

<お客様の課題>
DXを実現するためのITシステムに求められる要件として、ビジネスモデルや顧客体験の変化に迅速に追従できることが挙げられます。
一方、お客様は果たしてこれを実現できるのか?

顧客体験の変化に迅速に追従するためには、迅速に開発システム開発期間の短期化と、リリース・改善を行うことが必要になります。これを実現するための重要な要素として、私たちは以下2つの論点を挙げました。

1.短期間でリリース可能な開発プロセスになっているか?
2.短期間での開発が可能なシステム構成になっているか?

この論点に対し、私たちのチームは現状の調査と課題の導出から始めました。
チームメンバーに対しては具体的な調査方法(5W1H)を指示し、その調査結果から論点を導出します。その後、お客様とディスカッションしながら情報収集や合意形成を行い、解決策の検討や追加で議論・検討すべき点がないかを確認するといった流れを繰り返し行います。
お客様とディスカッションする際にはアジェンダ・ストーリー設計(何をどのような順番でどのくらいの時間をかけて議論し、どこまで議論・合意できていれば完了となるのか)を行い、必要な資料作成をチームメンバーと分担しながら作成し、レビュー行ってきます。
調査の結果、開発プロセス・システム構成それぞれに課題があることがわかりました。

<開発プロセスについて>
お客様の企業では、全社で平仄を合わせてまとまった単位の機能を中期的(およそ1年)に開発し、多くのシステムが一斉にリリースする形で開発が行われていました。
このプロセスでは予めビジネスオーナー(開発依頼元)が提示する要件に従い、予め定義された工程通りに開発を進められることから、開発計画が立てやすいことや予算策定・人員(開発ベンダー)が確保しやすいことがメリットとして挙げられます。
ただし、中期的な開発期間を前提とするプロセスであるため、定義された工程通りに進める必要があり、開発が始まってから要件を追加したり、要件を変更したり、要件を削除することが難しい側面があります。
ビジネス環境の変化に迅速に追従するために、特定のシステム・画面・機能を短期的・部分的にリリースすることや、リリース後の市場の反応を見て迅速に改善することが難しい状況でした。

<システム構成について>
お客様の企業は、1つ1つのシステムを長年時間をかけて磨き上げてきたため、巨大なシステムが出来上がり、部分的な変更・リリースが容易に行えない構成であることがわかりました。
例えば1つの機能を変更した場合の影響範囲が広く設計の複雑化や試験パターンが増加していることや、リリースする際に巨大なシステムが担う業務全体を停止させる必要があることが要因として挙げられます。

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※引用元:DXレポート~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~

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アクセンチュアの取り組み・提供価値

 

本プロジェクトにおけるアクセンチュアの提供価値は一般的なコンサルティング業務に加えて、アクセンチュアグローバル全体で様々なお客様の課題を解決してきた知見が挙げられます。
例えば「グローバル先端の企業はどのようなプロセス・体制でDXを推進しているのか?」、「どのようなシステム構成にしているのか?」、「現状に至るまでにどのような変革を遂げたのか?」、「その際の課題は何があったのか?」といった知見です。

今回のプロジェクトでは前述の課題を解決するために、お客様と同業種となる国内外の先端通信事業者の事例をアクセンチュアのグローバルメンバーから入手し、先端通信事業者が活用している最新の開発プロセスやシステム構成をお客様へ適用可能かを検討しました。
海外の事例もあることから、日本の文化や日本の通信事業者のビジネスモデルから適用が難しい箇所は適用可能な形に変更し、また既存の仕組みで優れている箇所はそのまま残すといった検討・判断をお客様と議論を重ねながら、あるべき姿の導出を行いました。

 

プロジェクトの成果

 

数カ月の期間をかけて、システム検討チームではDXを実現するための「開発プロセス」と「システム構成」のあるべき姿を策定することができました。このあるべき姿に基づき実際に「新規システム開発の期間が短縮されるか」、「改善案件をタイムリーにリリース出来るようになるか」、その結果、「迅速なビジネスモデル転換や顧客体験変化に合わせたビジネス展開が可能になるか」が確認できるまでにはまだ数年かかりますが、今回の取り組みにより、将来のお客様のビジネスが大きく変わっていくと信じてやみません。また、今回の取り組みを通して、お客様自身がいかにデジタル時代のビジネス展開を行っていくか考えられた事自体が、お客様にとって非常に大きな成果だったと思います。

プロジェクトは継続中ですので、今後もお客様と以下2点推進していく予定です。
またこの策定した内容に基づき、以下2点を継続して推進していくことをお客様と合意することができました。

・顧客体験の詳細設計を行うこと
・開発プロセス・体制およびシステム構成をあるべき姿へ変革すること(設計・開発)

 

終わりに

 

今回はDX推進におけるシステム課題をメインのテーマに書かせていただきましたが、アクセンチュアには様々なスキル・経験・知見を持つ多様な社員がいるため、顧客体験の企画・デザイン・設計からシステムの設計・開発・運用と幅広い領域に対して支援・実行することができます。
そのため今回のプロジェクトのように企画やプランニングに留まらず、お客様と共創しながら詳細検討・開発・運用を提案・実行できることが強みでもあり、非常にやりがいを感じる点でもあります。

特に私は前職がSI事業者だったため、開発フェーズ(要件定義・設計・開発・運用など)については経験がありましたが、アクセンチュアではより上流工程である企画/戦略の立案・検討フェーズからお客様と共に共創できる点が大きな違いだと感じています。お客様の直面している課題は何か?課題を解決するための方法は何があるのか?をお客様と包み隠さず議論できるので、自分の知識や経験がより一層拡大していくのを日々実感できるのもやりがいを感じる点です。
またアクセンチュア内には多種多様なキャリアを持つ方が多く、今回のプロジェクトのように自分とは全く違ったキャリア(例えばCX/UXデザイナーなど)の方とコラボレーションすると新たな気付きが多く、視野が広がり勉強になることが多いです。

アクセンチュアの知見を活用しながらお客様の課題を解決したり、新たな技術を使ってお客様と新しいものを共創することに興味がある方は、是非TS&Aで一緒に仕事出来ることを楽しみにしています!

 

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