はじめに

こんにちは、アクセンチュア ストラテジー、マネジング・ディレクターの山路です。

私は普段、製造業やエネルギー関連のお客様向けに将来ビジョンを描いたり、それに向けて事業・業務を変革するコンサルティングを行っていますが、今日はその話ではなく、私が課外活動の一つとして携わっているTM研究会での取り組みについてご紹介したいと思います。

 

TM研究会とは

TM研究会とは2050技術・マネジメント知の育成研究会の略で、11年前に当時東大総長であった小宮山先生(現三菱総研理事長)が呼び掛けで発足した研究会です。

三菱商事、三井住友銀行、第一生命、JXTG、日立製作所などの日本を代表する企業のトップと、工学、医学、経済学、国際政治などあらゆる分野のトップ研究者が参画。技術とマネジメントに関する最先端の課題・トレンドについて毎年テーマを設定し、月に一度、第一線の講師の方をお招きして勉強・議論し、秋にシンポジウムで成果発表を行っています。

アクセンチュアの顧問の程さんがTM研究会の幹事理事を務めている縁などもあり、会員兼事務局員として私と有志数名で毎年・毎月のテーマ設定、講師選定、シンポジウム企画・運営などを行っています。

毎年のテーマにはその時々の最先端のテーマを設定しており、一昨年は「人生100年時代における働き方」、昨年は「AIと人の共存」、今年は「米中を軸とした技術覇権争い」をテーマに議論しています。社会のトレンドを半歩先取りして議論するイメージで進めています。

 

11回シンポジウム
今年のテーマは、「技術覇権時代におけるイノベーションの生み出し方 ~日本らしい価値とその創出方法~」と設定し、第一線の方々に講師・パネリストをお引き受けいただきました。

基調講演:

東京大学総長 五神真氏、

三菱ケミカルホールディングス取締役会長小林善光氏

 

パネリスト:

三菱電機顧問 前経済産業省資源エネルギー庁長官 日下部聡氏、

JSR代表取締役会長 小柴満信氏、

Preferred Networks執行役員研究開発担当VP 比戸将平氏

アクセンチュア戦略コンサルティング本部マネジング・ディレクター川原英司氏

 

講演者・パネリストと2回ずつの事前打ち合わせを行って勉強しながら論点を設定し、当日の議論に臨みました。議論のエッセンスを少しご紹介します。

 

GAFAに代表されるプラットフォーマーが国境・産業の垣根を越えてユーザーを握ってサービスを拡大する中で、そこで得られるデータとそれを支えるIT/通信技術の重要性が増し、米中に代表されるように国家間での分断も本格化してきています。このような事態に日本としてはどのように立ち向かうべきでしょうか。

シンポジウム当日はモビリティ、エネルギー、素材、AI、量子コンピュータなど様々な観点から議論がなされ中で、大きく三つの方向性が提示されました。

 

  • ありたい社会の姿を描き、そこに必要不可欠となるサービス・技術を生み出すこと

革新的な技術やサービスを生み出し普及に至らせるためには、2030年先の未来社会を想定し、そこにめがけて研究・開発を進める必要があります。
描く未来社会の切り口は企業・組織によって違いはありますが、地球環境のSustainabilityや、地方も含めたInclusive社会などの長期的な社会ビジョンを作り、それに向けた5~10年後の中間課題とアプローチを設定し、具体的に取り組んでいる事例が多く紹介されました。

  • いち早く社会に実装し、規制や生活者認識なども合わせて変革すること

イノベーションを起こすには、技術開発だけでなく、社会実装され、社会に受容されて実際に生活や産業が変わる必要があります。

特に日本においては、厳しい規制や、高いサービスレベルに慣れている生活者など、社会実装における課題が大きく立ちはだかっていますが、企業単独ではなく、地方の大学や自治体などとも連携しながら、早期に社会実装を行い、規制や生活者の認識も含めて試行錯誤・変革していくことの重要性が議論されました。

  • 従来のPDCA型管理ではなく、OODA型管理を組織に取り込むこと

新しいイノベーションは、必ずしも計画通りに進むわけではありません。従来のPDCA型文化の組織のままイノベーションを生み出そうとすると、「確実な計画が立てられないものは進めにくい」、「計画通りに行かないことが常態化して管理が行えず、ブラックボックス化」などの事態につながります。

変化を前提としたOODA型管理モデル(ObserveOrientDecideAction)を、組織運営・組織文化に織り込んでいく必要性が提言され、企業や大学の組織のトップである登壇者の強い賛同を得ました。

 

探求の場を持つということ

アクセンチュアでの日常的なコンサルティング活動は、業界もテーマも多岐にわたるため様々なトレンドに触れる機会は豊富です。しかしだからこそ、目の前に課題として現れる前のトレンドを先読みし、その本質を理解する機会を持つことは極めて重要だと考えます。

日常に埋もれずに良質なインプットを得続けるには、生活リズムの中にそれを埋め込む必要があると思います。私にとってはそれがTM研究会で、事務局である立場を活かし、自分が話を聞きたいテーマ、聞きたいスピーカーを随所に埋め込みながら、有志のメンバーともども、最高の学習の機会として最大限に活用させてもらっています。

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