September 12, 2019
日本の貧困・生活困窮問題にリーチしたい!貧困層経済的自立支援の取り組み紹介
By: 滝沢 啓

こんにちは。公共サービス・医療健康本部の滝沢です。普段は官公庁のお客様への業務改善・システム刷新などのコンサルティング業務に従事しています。
今日は、アクセンチュアが社会貢献活動の一環として行っている、貧困層経済的自立支援の取り組みについて紹介します。



6人に1人
「2,000万人」
日本において貧困線[注1]を下回る所得で生活を余儀なくされている人、相対的に見て貧困層と位置づけられる人の数です。日本国民の16%、およそ6人に1人が該当し、経済協力開発機構(OECD)加盟国の中でも日本はトップクラスにあると言われています。
「貧困って、発展途上国とか日本とは関係ない世界の話だよね」と思われがちなのですが、実のところ、私たちの社会における身近な問題として、毎日の生活に困窮している方々が多く存在することが明らかになってきています。


相対的貧困率の国際比較(OECD加盟国[注2])。Click to expand.
相対的貧困率の国際比較(OECD加盟国[注2])

相対的貧困率の国際比較(OECD加盟国[注2]

[注1]世帯当たりの可処分所得を世帯人員の平方根で割った値を求め、その国内中央値の50%に当たる所得額と定義。貧困線を下回る者の数を特定し、相対的貧困率を算出。(参考:厚生労働省「国民生活基礎調査 用語集」)
[注2] OECD: Poverty rate(2015)より。日本の相対的貧困率については記載がないため厚労省2015年データを利用。



ただ「貧困」と一口に言っても、日本という先進国社会においては、その現状に至る経緯や事情は千差万別。

  • 十分な稼ぎを得られず苦しい生活からなかなか脱却できずにいる非正規労働者
  • 育児や介護に追われ仕事はおろか求職の余裕もない女性・シングルマザー
  • 貧困家庭に生まれ育ち十分な教育機会や将来の選択肢に恵まれない子どもたち
  • 公的年金では生活がままならず生活保護に頼る高齢者の方々

……などなど、画一的な支援ではとても賄うことができない、多様で複雑な要因が絡み合っているのが現状です。
更に、人工知能(AI)など昨今のデジタル技術の発展は、労働市場や人々の働き方にも大きな破壊と変革をもたらしつつあります。今も生活に困窮する方々が、変化の激しいこれからのデジタル時代でも決して取り残されることなく、社会で活躍できるような仕組みが必要なのです。



貧困層経済的自立支援 ~あらゆる人にプラスの人生を!~
こうした日本の貧困・生活困窮問題に対して、アクセンチュアとして貢献しようと立ち上がったのが、貧困層経済的自立支援の活動です。
生活困窮者の実情やニーズに合わせて、行政・NPOと連携して、毎日の暮らしを保障しつつ、経済的自立に向けた情報提供や支援者とのマッチング、スキル研鑽の機会を提供し、「貧困状態からの脱却のみならず社会参画や自己実現まで果たせるようなプラスの変化をもたらしたい!」「様々なNPOと連携し、誰もがポジティブに暮らせる貧困層支援の輪・プラットフォームを広げたい!」ということを目指しています。

アクセンチュアの社会貢献活動では、「NEW SKILLS NOW」というコンセプトの下、これからのデジタル時代に求められる6つのスキルセットを定義しています。今の目の前の暮らしだけでなく、今後将来に亘って、変化の激しいデジタル時代においても活躍できる・自身のやりたいことを実現できるようなスキル・マインドを身につけてもらう、そのために必要な支援プログラムを行政やNPOなど様々な支援団体と協業することで実現したいと考えています。


Accenture New Skills Now. Click to expand.
Accenture New Skills Now

(参考:Accenture New Skills Now(英語版サイト))



そして、この実現のためには、様々な支援サービスの組み合わせが必要不可欠です。社会保障を担う行政機関から、様々な生活支援・就業支援を担うNPOなど、貧困層・生活困窮者を支援する団体が相互に情報連携しながら、自立までの切れ目のない支援を届けられるようにする。生活困窮者の方々からも、どこでどういう支援が受けられるのか迷わずにすむように、テクノロジーの力を借りてワンストップでコンタクト・マッチングできるようにする。こうした貧困層・生活困窮者支援のプラットフォームを構築するという構想の下に、様々な取り組みを進めようとしています。
とは言え、まだまだ始まったばかりの取り組みであり、壮大なコンセプトではありますが、その実現に向けて、一歩一歩小さく貢献していこうと今動き始めています。

まずは、現状、十分な支援を受けられていない・支援側が捕捉できていない困窮者の方々について、手を差し伸べることをテーマにしています。チャットボットなど便利なデジタルサービスを活用して、困窮者の方が更にコンタクトしやすい受け口を作ること。更に、デジタルの力で支援側のサービスや支援者の働き方もより良くしていくこと。こうしたところから貢献していきたいと思います。
今後は色々な支援団体のみなさまと連携して、生活困窮者の方々が安心して生活し新しい知識・スキルを得られるような環境づくりを目指していきたいと考えています。



生活困窮者向けマイクロファイナンスのグラミン日本を支援!
また、この活動の一環として、2018年より一般社団法人グラミン日本における自立支援の融資プログラムの推進をサポートしています。
グラミン日本は、個人向けに低利・無担保で少額の融資を行うマイクロファイナンス機関です。その特徴として、これまでの金融ではカバーされなかった人たち、例えば働く意欲はあっても今は生活が苦しいシングルマザーやワーキングプアの人たちに、生活資金ではなく、「起業や就労の準備のためのお金」を融資して、社会的な自立を後押しし、誰もが活き活きと生きられる社会の実現を目指しています。

ここにアクセンチュアのコンサルティングのノウハウを生かし、国内の現状に即した事業計画の立案から、利用者のスキル習得や就労支援に向けた仕組みづくりに至るまで、事業運営に関する全面的な支援を提供しています。
(参考:貧困のない社会を目指して グラミン日本立ち上げ支援プロジェクト



終わりに
今日は、この活動としては初投稿ということで、取り組みの背景と概要を簡単にご紹介しました。日本の貧困問題とこの活動に少しでも関心を持っていただけたら幸いですし、興味のある方は是非一緒に進めていきましょう!いつでもお気軽にご連絡ください。お待ちしています。 次回以降は、日本の貧困問題に迫る新しいプロジェクトとして、連携するNPOのみなさまとの取り組みや弊社で行っている様々なリサーチ結果・レポートについて、どんどん発信していきたいと思いますのでお楽しみに!


■本件に関するお問い合わせはこちら
Info.Tokyo@accenture.com

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