テクノロジーコンサルティング本部インテリジェント クラウド&エンジニアリンググループ/Cloud Analytics & Data ケイパビリティグループリードの青柳雅之です。我々のチームはデータエンジニアリングやアナリティクスのプロジェクトを中心に従事しています。

少し前のイベントとなりますが、2019年7月16日、クラスメソッドとアクセンチュアの共催によるセミナーイベント「最新テクノロジー案件最前線!実践ノウハウから伝えるLT×10本勉強会 〜サーバーレス、ビッグデータ、IoT、認証、そしてDevOpsなど〜」を開催させていただきました。

3月の組織再編によって、デジタルコンサルティング本部は他の部門と統合し、参加者が所属していたアプライド・インテリジェンスはビジネスコンサルティング本部に異動、私を含む一部のメンバーは新設された現在のチームに異動となりました。当時はデジタルコンサルティング本部アプライド・インテリジェンスのメンバーとして全メンバーが参加しておりましたが、現時点では所属先も変わっておりますので、登壇者の肩書は現時点のものに変えております。


このイベントでは、AWSにおいてトップクラスの技術力やデリバリー実績、スキルをもつクラスメソッドとアクセンチュア アプライド・インテリジェンス/テクノロジーのエンジニアが次々に登壇し、最新トピックを語りました。クラウド、ビッグデータ、IoT、DevOpsなどホットなトピックについて、最前線事例を知る現場エンジニアならではの視点と説明による、実践的なイベントとなりました。


入場開始前の会場

なお、内容はLT大会開催時(2019年7月16日)の内容となりますので、最新の環境・技術では変化している情報もあることをご承知おきください。

■Lightning Talk10連発
クラスメソッドの社長 横田聡様と弊社三原哲(アクセンチュア株式会社マネジング・ディレクター)による開会挨拶に続いて、幅広いテーマによる Lighting Talk(以下、LT)が10連発という濃密な構成が今回のイベントの特徴です。このイベントは津山晃一が司会を行いました。また、企画に多大な協力をいただきました、クラスメソッド株式会社マーケティングコミュニケーション部部長 嵩原將志様、および土肥淳子様に御礼を申し上げます。


クラスメソッド株式会社 代表取締役 横田聡 様

アクセンチュア株式会社 テクノロジーコンサルティング本部 
マネジング・ディレクター
三原哲


アクセンチュア株式会社 テクノロジーコンサルティング本部 マネジャー
津山晃一


アクセンチュア株式会社 テクノロジーコンサルティング本部 シニア・マネジャー
青柳雅之


クラスメソッド

  • LINE、LINE Pay、Clovaで実現する新しい顧客体験 (中村優輝様)
    LINEが次々とリリースしている「新しい顧客体験を提供するサービス」を紹介しつつ、実装における「キー」となるのはMessaging API、LINEログイン、LINE Front-End Framework(LIFF)、LINE Payと語ります。それらのキー・テクノロジーを使うことで、たとえば「モバイルオーダーアンドペイ」や「メンバーズサイト・ECサイトログイン」などが今まで以上にシンプル、効率的に実現できるようになります。LINEを利用するメリットとして、中村さんは「独自のアプリを構築するよりも、8000万MAU(Monthly Active Users)のLINEを使うことで、利用障壁が下がる」「APIやSDKが豊富に要されており、開発を容易に進められる」「OMOを意識した顧客体験を容易にデザインできる」といった点を強調しました。詳細はこちら

  •  Kubernetesを使うことによるメリットと注意点 (城岸直希様)
    近年、技術者界隈でトレンドになっているkubernetesの概要を説明しつつ、kubernetesを利用する際のメリットと注意点を説明しました。城岸さんは、kubernetesを利用するメリットは以下にあるとしています。
    ・Infrastructure as Code による構成管理ができる
    ・エコシステムとの連携(様々なパッケージマネージャやCDツールなどを選択することができる)
    しかし、そのメリットを享受できる反面、いくつかの注意点があると語ります。
    ・クラスタアップデートへの追従
    ・kubernetesクラスタの面倒をみるエンジニアが必要(運用担当者に丸投げはできない)
    最後に、kubernetesはとても魅力的なサービスであると前置きをしつつ、
    「利用者が求めるシステムを作るのに本当にkubernetesは必要なのか。」
    を考えることも非常に重要であるといった点を強調しました。
    詳細はこちら



     
  • Auth0 x Stripe x CircleCI - イノベーションを起こすためのサービスの活用 - (諏訪悠紀様)
    「サービスをほどよく使って、SaaS(Softwear as a Service)のスタートアップを加速させよう」というテーマのもと、「スタートアップ企業における重要ポイント」を解説しました。諏訪さんは、次の点を特に強調します。①「失敗コストを最小化する」、②「ユーザーのフィードバックを反映する」、③「高速に繰り返す」。そのうえで、「1発で良いものが出来ることはない」と諏訪さんは語り、クイックな立ち上げや、毎日成果物をアウトプットすること、どんな意見も受け止めるといったマインドセットが重要だと話しました。クイックなサービスの立ち上げを実現するうえでは、「開発コストをかけずに楽しく技術を使うことが、立ち上げの高速化において重要」と諏訪さんはアピールします。そのためのキーとなるテクノロジーが「Auth0」「Stripe」「CircleCI」などです。これらのサービスに共通するのは「5分で使える」という強み。エンジニアがサービス開発機能に注力することで、高速かつ継続的なデリバリーが容易になります。開発事例を紹介しつつ、「新しいビジネスをスタートするうえでは、PDCAの超高速回転が必要です。サービスのSaaS化/マルチテナント化は必須なうえ、超高速回転のためにはDXが最重要です」と語り、来場者には「DXの良いサービスを使いこなそう」と訴求しました。詳細はこちら

  • Amazon re:Invent 2018 から持って帰ってすぐに本番適用した新機能 (梶原裕様)
    Amazon re:Invent 2018 から持って帰ってすぐに本番適用した新機能 として、AWS Lambdaレイヤーの話を行いました。異なるS3バケットを同期し続ける構成を作りたいという要件に対して、AWS CLIをカスタムランタイムなLambdaに持ち込むことで、そのような構成が構築できるといった内容を説明しました。

    梶原さんは以下の構成でのメリットとして、以下を上げておりました。
    ・S3を同期をするためのEC2を立ち上げておく必要がない
    ・アプリケーションとしての動作ログの管理の仕組みを構築する必要がない
    2018年年末のre:ivent後、すぐに本番導入したが困った障害等はいまのところ検知していないとのこと。また、費用面においても、1/10 近いコスト削減をすることができたと話していました。

 

  • DevOpsへの道。AWSではじめるCI/CD(望月雄太様)
    DevOpsを取り入れる開発者は増えている一方で、「どこから手を付けたらよいか分からない」という人も少なくありません。そこで望月さんは、改めてDevOpsとは何かを来場者に説明しつつ、このLTではCI/CD(継続的インテグレーション/継続的デリバリー)やAWSのCI/CDサービス、ユースケースなどを紹介しました。CIはビルド・テストの自動化を中心に、バグの早期発見、ソフトウェアの品質向上、リリース時間の短縮などに貢献するものです。また、CDはCIを含めてデプロイ(統合テストの実行、承認プロセスも対象範囲)を自動化します。AWSのCI/CDサービス「CodeCommit」はフルマネージドなソース管理サービスであり、IAMユーザーごとのアクセス制限やCloudTrailによる操作ログ取得などを容易にします。また「CodeBuild」はフルマネージドなビルドサービスでありソースコードのbuildspec.ymlに従ってビルドやテストを実行します。また、「CodeDeploy」はフルマネージドなデプロイ自動化サービスです。これはBlue/Greenデプロイにも対応しており、ソースコードに同梱されたappspec.ymlに従ってデプロイする機能といった特徴があります。望月さんはまた、「CodePipeline」「CodeStar」を説明した上で、ユースケース紹介へと話を進めました。今回のユースケースではS3を利用する静的ウェブサイトのユースケースや、EC2を利用する動的ウェブサイトにおけるユースケースを解説。これらのユースケースの構成であれば、それほど時間がかからずに試行できることを望月さんは説明しました。詳細はこちら


アクセンチュア

  • Value Driven Data Analytics (桝本智志)
    AIテクノロジーは今後10年間で、ほぼどこにでも存在するようになるでしょう。AIテクノロジーを早期に採用した企業は、新たな状況に適応し、未知の問題を解消できるようになります。また、AIテクノロジーが一般に利用されるようになり、「AIの民主化」が起こります。IoTデバイスから得られるセンサーデータや、ドライブレコーダーの動画、Webアクセスや検索といったログデータなど、利用できるデータが拡大・多様化し、クラウド基盤により個人でも大量のデータを取り扱うことができるようになりました。また、オープンソースの発達によりコンピュータサイエンスの最新研究成果の実行が容易になってきています。これにともない、アナリティクスのビジネス活用が広まると同時に、ビジネス効果に対する要求の高まりもあります。今回のプレゼンではこの観点で考慮しなければいけないポイントをまとめました。

 

  • PoCにおけるRedshiftへのデータ格納時に感じた課題・疑問点の解決 (新井康平
    分析PoCにおいてAmazon Redshiftを利用した際に感じた課題・疑問点、関連するRedshiftの仕組みに関して話しました。具体的にはデータ格納を効率的に行うために意識すべきベストプラクティスやデータ量が増加してストレージが不足する課題への対応に焦点を当てました。まず初めに、数百GBのデータを定期的に連携されるプロジェクトにおいてデータ格納を迅速に行い、データ格納時間を当初の1/7程度まで削減した事例を発表。次にストレージ不足への対応として、最低限のクラスターダウンタイムでストレージを倍増することが可能なElastic Resizeを利用した事例を紹介しました。

 

  • Serverless, Seamless (余東明)
    昨今、クラウド技術の発展やオープンソースの進化により、AIを活かした分析エンジンの構築が短期間・高品質で実現可能になりつつあります。ただし、ビジネスにおける大規模なAI活用に至っていないのも現状で、企業経営者、業務担当者、IT担当者が各々直面している導入課題を早急に解決しなければいけません。ビジネスとAIの疎結合を実現させることにより、ビジネス現場にある様々な課題を解決する共通なヒントが得られると私は考えています。本LTではビジネスへのAI導入を加速するため、ビジネスとAIの接点にフォーカスし、サーバーレスアーキテクチャFaaS(Function as a Service)の活用を検討するとともに、クラウドプロバイダーにロックインされず成長し続けるAIサービスのDevOps手法を考察しました。

 

  • オンプレDWHからクラウドDWHに期待していること (佐々木雅文)
    「オンプレDWHエンジニアがクラウドDWHに期待している事」として、まず、はじめに「クラウドのメリットを伝えるには、形式ばった知識だけではなく、しみじみしたオンプレ運用の苦労話を知らない・語れないとリアルさがでないことを紹介しました。今回はオンプレDWHエンジニアの運用体験を題材に、クラウドDWHに期待していることを共有し、クラウドの良さを考えました。そして、オンプレDWHの「構築、ノード追加、基盤移行、ストレージ追加、バージョンアップ」の構築/運用で発生する様々なイベントでどのような課題に直面し、その対応にはどのような制約、苦労があったかを伝えました。最後にオンプレDWHでの経験をもとにクラウドDWHの構築/運用、機能面でのメリット・デメリットを伝えるが、エンジニア目線ではクラウドベースのサービスはアーキテクチャが隠蔽されているため、仮説、検証で得られる面白みが少ない点を説明しました。利用者目線ではメリットであるかのように語られるクラウドの機能も、実体をきちんと理解した上で、選択し、利用していくことが大事であるとまとめました。

  • BIやめてカスタム開発に移行した話 (宮川俊樹)
    1日に5000万~1億件ものデータが生成される大手小売業における分析システムで、分析結果をより高速に確認できるようにするため、BI(Business Intelligence)ツールの利用をやめてカスタム開発をしたときの話をしました。分析結果の表示がどれだけ遅かったのか、遅かった原因がどこにあったのか、高速化するためにどのようなことを実施したのかの説明がメインとなります。クライアントのイントラネット内の環境のためAWSをほとんど使っていませんが、ECSを使ってデプロイするコンテナを管理していたり、CodeCommitでVue.js(nuxt.js)やkotlinのコードを管理しており、そのあたりのシステム構成の紹介もしました。


■さいごに
社内ではValue Driven Data Analytics のLTを行った桝本智志を中心に、所属メンバーのケイパビリティ向上を目的とする定期的にLT大会やハンズオンを実施しています。社外に向けても今回のイベントのようなアウトプットの場を持つことで、所属メンバーのモチベーションのアップにもつながればと考えています。

イベント企画、運営(敬称略):
クラスメソッド株式会社
  マーケティングコミュニケーション部 嵩原將志、土肥淳子
アクセンチュア株式会社
  テクノロジーコンサルティング本部インテリジェント クラウド&エンジニアリンググループ  
  津山晃一、青柳雅之、横山祐樹、宮田 佳奈、佐藤博之

青柳 雅之

テクノロジー コンサルティング本部 Dataグループ シニア・マネジャー


三原 哲

マネジング・ディレクター


津山 晃一

マネジャー


桝本 智志

シニア・マネジャー


新井 康平

コンサルタント


余 東明

シニア・マネジャー


佐々木 雅文

マネジャー


宮川 俊樹

マネジャー

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