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May 20, 2019
ITIL, SIAM, VeriSMの関係性について
By: 加藤 明

テクノロジーコンサルティング本部 インテリジェントクラウド&インフラストラクチャーグループ シニア・マネジャーの加藤明と申します。私はサービスマネジメントを軸とした組織変革、運用モデル設計、プロセス、ツール導入のコンサルティングおよびインフラストラクチャーアウトソーシングの移行リードを担当しております。

本日は、サービスマネジメントのフレームワークであるITIL, SIAM, VeriSMについて、簡単にではありますが関係性を整理しましたのでご紹介させていただきます。



  1. VeriSM(ベリズム)
    VeriSMはデジタル時代において、企業(エンタープライズ)が効率的・効果的にすべてのサービスを管理する考え方(アプローチ)を提示しています。デジタル時代は、「すべてがサービス化し、変革に対応する俊敏性が求められる時代」において、1つのフレームワークですべてのサービスを管理するのではなく、サービスに合致した管理手法を選択すべきと考えています。これをテイラードアプローチと呼んでいます。また、ITILやSIAMは選択できる管理手法の1つでしかなく、管理手法以外にリソース、環境、エマージングテクノロジーなどの要素を組み合わせて、サービスを可視化するモデルをVeriSMではManagement Mesh(マネジメントメッシュ)と呼んでいます。内容は非常にコンセプチュアルであり、実務的に利用するためには具体化する必要があります。

  2. SIAM(サイアム)
    SIAMは複数のベンダー(マルチサービスプロバイダ)を横串で統合的に管理するための知識体系(BOK)です。知識体系なので、概念的な考え方から実務に適用可能なレベルの具体的な実践方法まで幅広く知識を提供しています。ITILと比べた時のSIAMの特徴は、対象が企業(エンタープライズ)であること、及び複数のベンダーを管理することが前提になっている点です。世の中的には単一のベンダーのみでサービスを提供することはほぼありませんので、ITILよりも現実に合致した内容になっています。ただし具体的なプロセスの話はITILを基本参照していますので、SIAMのみを活用するというよりも「ITILをベースにしつつ、SIAMの知識体系を活用する」という表現の方が適切です。

  3. ITIL v2 or v3(2011)(アイティル)
    ITILはITサービス管理の事例集(グッドプラクティス)です。皆さんにも馴染み深く、ITサービス管理のスタンダードとして日本でも認知されており、実務的にはITILをベースにしたサービス管理を実践している企業が多いのではないかと思います。ITILはプロセスによってはそのまま適用できるくらい具体的で非常に実践的です。ただし複数ベンダーを統合的に管理するという概念がないため、各ベンダーが個別にITILを適用してしまい全体最適のサービス管理が実現できていないという課題があります。また、対象がITサービスのためIT部門のみの取り組みとなってしまう側面もありました。これらの課題を解決するのにSIAMの知識体系を利用することで更なるサービス管理の高度化が可能であると考えています。なお、ITILも進化しており、そのフレームワークとしての位置づけも変化しつつあります。最近リリースされたITIL4は今回説明した位置づけとは異なるため、別途ご紹介させて頂きます。

最後にお伝えしたいことは、フレームワークはあくまで手段であり、目的ではありません。極論を言うと、企業にとって価値があると思うなら使えば良く、価値がなければ使う必要はありません。重要なのは何を達成したいかです。

例えば、アクセンチュアのお客様では、異なるサービス品質を求められるサービスについて、それぞれに最適なフレームワークを適用することで価値を創出するアプローチを採用したケースがあります。具体的には俊敏さや継続的改善が求められるイノベーティブなサービスについてはAgileやLeanをベースに管理を実施する一方で、安定性やセキュリティが重視されるようなサービスについては、Cobit,ITILやISMSをベースとした管理を実施しています。(そしてそれら全体を管理するフレームワークとしてSIAMを適用することを検討中です)

アクセンチュアでは、価値を定義し、適切なマネジメントフレークワークを組み合わせたITオペレーティングモデルの設計などをご支援するサービスを提供しておりますので、必要な際にはお声がけ頂けますと幸いです。


参考:
SIAM入門