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November 19, 2018
感情分析から見るAIのクラウド活用
By: 柿沼 力

アクセンチュア・クラウド・ダイアリーズをご覧頂きありがとうございます。
クラウド推進事業本部/オペレーションズ本部でCloud Strategy & Innovator (J2C Advisory)を担当しております、柿沼と申します。

今日のテーマは「感情分析から見るAIのクラウド活用」というテーマで少しお話させて頂きたいと思います。
あらゆる業界でAIの導入・活用が進みつつありますが、まだまだ誤解や過信、過剰な期待も散見されます。アクセンチュアでは、認知技術(コグニティブ技術)、アナリティクス、ロボティクスをまとめてAIと呼んでおり、人間とAIとの協働が今後より重要になっていくと考えています。

AI・ロボティクス活用が日本企業にとってなぜ必要なのか、効果的に導入するためのアプローチ等については、こちらの記事で紹介しておりますが、今回は、クラウドベンダー各社から提供されているコグニティブ・サービスを使った感情分析に焦点を当てて詳しく紹介していきます。


クラウドとコグニティブ・コンピューティング
まず、「コグニティブ・コンピューティング」とは人間の自然言語を認知・学習し、予測・判断するコンピューティングのことを意味し、IBM Watson、Amazon Web Service(AWS)、Google Cloud Platform(GCP)、Microsoft Azure(Azure)といった主要クラウドベンダーからコグニティブ・コンピューティングを活用したサービス提供されています。

これらのサービスは、自然言語の文章、音声、画像などの非構造化データに含まれている有用な情報をクラウド上で処理、分析し、迅速にユーザーに分析結果を提供します。これらのクラウドベンダーから提供されているコグニティブ・サービスは、APIインターフェイスが提供されておりアプリケーション開発者は、非常に簡易な開発でコグニティブ・コンピューティングの恩恵を受けることができます。


  • 主要クラウドベンダーのCognitive Service一覧

ベンダー コグニティブ・サービス URL
IBM IBM Watson https://www.ibm.com/watson/jp-ja/
Amazon Amazon Rekognition https://aws.amazon.com/jp/rekognition/
Google Cloud Vision https://cloud.google.com/vision/
Microsoft Cognitive Services https://azure.microsoft.com/ja-jp/services/cognitive-services/


感情分析の実装

今回は、コグニティブ・サービスの1つである顔検出・感情分析をAzureのFace APIを利用して実際に試してみることにしました。これらのサービスは、画像をクラウドへ転送することで顔検出を行い、「怒り、恐怖、喜び、驚き」といった感情を分析します。


  • システム構成(Microsoft Azure Face APIでの実装例)

Microsoft Azure Face API. Click to expand.
Rough image of Management Mesh (Like Service Portfolio)

 

システム構成は非常にシンプルです。PCに装着されているWebカメラデバイスより画像をキャプチャし、クラウド上の感情分析APIコールし画像を転送することで、クラウド上のコグニティブ・サービスが感情分析をし、分析結果を応答してくれるので表示をするといったものです。
Webサーバやコンテンツストアといった基盤は、Azureでも構築できますが、今回は、既に構築しているAWSのマネージド・サービス(CloudFront、S3)を活用し構築しました。


Microsoft Azure Cognitive Service Demo. Click to expand.
Rough image of Management Mesh (Like Service Portfolio)

 

こちらの画面ショットが、実際に実行したものです。デモのモデルには、娘に参戦してもらいました(笑)。
Webカメラ画像をリアルタイムに表示、取得し、Azure Face APIで感情分析や性別、年齢分析を行い、応答された結果をもとに、検出された顔を枠で囲み、感情をグラフで表示しています。


  • Azure Face API
    Microsoft Azureで提供されているFace APIでは、FaceAPIサービスのURLとサブスクリプションキー、分析したい項目、画像データをAPIへ渡すだけで、感情、年齢、性別といった分析を行い結果をJSON形式で応答してくれます。以下のサンプルコードをご覧いただけるとわかるかと思いますが、たったこれだけのコードで、感情分析をクラウドサービスで実現できます。

Azure Face API. Click to expand.
Rough image of Management Mesh (Like Service Portfolio)

 

こちらのMirosoft社の公式サイトにサンプルコードが掲載されていますので、参考にしてみてください。


以下の表は、Azure Face APIにより、分析できる顔検出や顔認識、および、感情分析の一覧となります。

分析 説明
顔検出

1つの画像データより最大64人の顔データを検出

  • 顔の位置(左、上、幅、高さ)

  • (オプション)性別、年齢、髪型、髪の色、髭

  • (オプション)マスク、眼鏡着用、化粧(目、リップ)、アクセサリー

顔認識 (検証) 検出された顔データと、検索対象の顔データの候補を提供するとターゲットに最もよく似た顔を検索。検索モードにmatchPersonモードと、matchFaceモードの2種類がある
顔認識 (識別) 検出された顔データと、人データベースを元に識別。このデータベースは事前に作成。このデータベースは、LargePersonGroup/PersonGroupで定義されており、それぞれ最大1,000,000/10,000 個の person オブジェクトを格納可能。1つのpersonオブジェクトには最大248個の顔の登録が可能
感情認識

画像データのそれぞれの顔について、感情の信頼度(0~1.000)を返す

  • 喜び、悲しみ、驚き、怒り、恐怖、軽蔑、嫌悪感、中立



顔検出、感情分析技術のユースケース
顔検出、感情分析は、少ないながらも既にビジネスの現場に確実に活用されつつあります。一足早くデジタルトランスフォーメーションを実現しているユースケースをご紹介いたします。


  • 来場者分析システム(エイベックス・グループ・ホールディングス株式会社
    大手エンターテイメント企業のエイベックス社では、より満足度の高いライブイベントの実現に向け、Microsoft社のAIサービス「Microsoft Cognitive Services」を活用し、来場者分析システムを開発、システム導入に向けた実証実験を開始しています。ライブイベント来場者の表情をカメラで検知し、来場者の属性、ライブで演奏されている楽曲や盛り上がり状況と、感情との関連性を分析、定量化することで、「曲順や演出変更による来場者満足度の向上」、「ライブ評価のスコアリング」、「グッズ購入者の可視化」、「チケット購入者分析から来場者分析への転換」といった、より満足度の高いライブイベントの実現を目指し、エンタテインメント市場のデジタルトランスフォーメーションを推進しています。 ※出典:https://news.microsoft.com/ja-jp/2017/09/01/170901-avex-microsoft-faceapi/

最後となりますが、技術は人のために日々進歩していくものと考えています。アクセンチュアのパートナーであるMicrosoft社は、2017年7月12日に、コグニティブ・コンピューティングを活用したアクセシビリティ アプリケーション「seeing AI」を発表しました。今回の発表は、iOS向けのみではありますが、以下のビデオにもあるとおり、将来的にはウェアラブルデバイスとの連携やIoTの分野でも活用が期待できそうです。



出展:Seeing AI 2016 Prototype - A Microsoft research project

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