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April 26, 2016
英語を話すとビジネスチャンスは20倍?――英語でのピッチに挑む起業家たちのトレーニングセッションをレポート!【前編】
By: 坂井田 大悟

スタートアップのためのイベント「Slush」のアジア版「Slush Asia」が、5月に幕張メッセで開催されます。グローバルイベントとなるSlush Asiaの公用語は英語。同イベントにて実施されるピッチコンテストの参加者も英語によるプレゼンテーションが求められます。そこで、このコンテストの参加者を対象に、事前のトレーニングセッションが4月24日にアクセンチュア社内で開催されました。参加者の英語力、そしてビジネスモデルは、グローバルイベントでどこまで通用するのでしょうか。

スタートアップの発展を支援するというコンセプトのもと、起業家や投資家、企業のエグゼクティブらが交流するイベントとして始まった「Slush」。フィンランドで生まれたこのスタートアップイベントのアジア版「Slush Asia」が、2015年より日本で開催されています。今年のSlush Asiaは、5月13日・14日の2日間幕張メッセにて開催され、約4000人の参加が見込まれています。

Slush Asiaは日本で開催されるものの、そのイベント名が示すようにアジア全体のイベント。つまり公用語は英語です。イベント内ではピッチコンテストも開催されますが、そのコンテストのプレゼンテーションも英語で行われるのです。

このコンテストの参加者に向け、4月24日、「Pitching Perfect」と題した英語のピッチトレーニングが実施されました。トレーニングで指導に当たるのは、主催者であるSlush Asiaのスタッフはもちろんのこと、グローバルに事業を展開するコンサルティング企業や世界的Webサービス企業のボランティアたち。アクセンチュアはトレーニング会場を提供することになり、赤坂インターシティの本社オフィスを開放しました。


■英語を話すことで広がるビジネスチャン
冒頭の挨拶に立ったのは、アクセンチュアの加治慶光さん。加治さんは、「120」「400」「2000」「7000」という数字を提示し、この数字が何を示すか問いかけました。ヒントは、この数字にMillion(百万)がつくこと。つまり、1億2000万、4億、20億、70億となります。

1億2000万でピンときた人もいるかもしれませんが、これは日本語を話す人の数です。4億は英語を母国語とする人の数、20億は英語を話せる人の数、そして70億は世界の全人口となります。この数字から加治さんは、「日本語だけを話していると機会が限られますが、英語が話せると機会は20倍に膨れあがるのです」と説明、「グローバルに事業展開する起業家にとって、英語は必要なもの。だからこそ今日のセッションも英語オンリーで進めることに決めました」と英語で説明しました。


■8社のスタートアップがトレーニングに参加
今回のトレーニングに参加したスタートアップは、Mobb、スペースシフト、Pinmicro、ユーフォリア、Z-Works、Housmart、オズミックコーポレーション、Kaikaiの8社です。トレーニングの前半は、各社が用意したピッチを順に発表していく時間が設けられました。


■Mobb
トップバッターとしてピッチに挑んだのは、大阪に拠点を置くMobbです。同社が紹介したサービスは、美容院向けBtoBプラットフォーム「Carries」。Carriesは、美容院における職場環境の改善と、POSや予約システムなどITシステムの統合とコスト削減を実現するというものです。美容・ファッション業界向けのPR事業と並行して開発に取り組んでおり、現在予約システムのベータ版を開発完了しています。すでに2桁の店舗が導入を希望しているとのことで、今後POSやカルテ管理、在庫・発注管理などの機能を開発する予定です。


■スペースシフト
スペースシフトは、宇宙ビジネス参入に向けた取り組みを進めており、すでに超小型人工衛星制作キット「ARTSAT KIT」を開発・販売しています。こうした超小型人工衛星を活用してリモートセンシングにてデータを収集、人や車などの動きを解析し、コグニティブコンピューティングにて今後の行動を予測するためのソフトウェアを開発中です。


■Pinmicro
Pinmicroが紹介したのは、イベント管理システム「Event Plus」です。ビーコンが埋め込まれたスマートパスをイベント参加者に配布し、各ブースに設置されたレシーバーでビーコンを読み取ることにより、参加者の人数や行動をリアルタイムに把握できます。また、イベント内のどのスポットが注目されているか、スタッフが適切に配置されているかなどもわかるようになっています。


■Z-Works
Z-Worksのソリューションは、IoT(モノのインターネット)を活用して高齢者のケアをするというもの。高齢者施設はもちろん、自宅でも使えるさまざまなデバイスを用意しています。センサーで人の動きを感知できるほか、ベッドに寝た状態で脈拍や心拍数などのデータを取得し、健康状態を把握するといったことも可能です。


■ユーフォリア
ユーフォリアは、スポーツチームの体調やケガを管理する「One Tap Sports」というソリューションを披露。選手の筋肉疲労具合やストレスレベル、睡眠時間、心拍数などさまざまなデータを収集、分析し、体調を管理することでケガを未然防ぐというサービスです。これは2015年に好成績を上げたラグビー日本代表チームに向けて開発されたものですが、今ではサッカーやマラソン、水泳などさまざまなスポーツチームでも採用されています。


■Housmart
Housmartは、不動産売買の際に仲介手数料が無料になるというWeb不動産サービス「カウル」を紹介しました。不動産業者を介することなく、不動産を売りたいユーザーと買いたいユーザーを直接結びつけるサービスで、月額利用料を支払う必要はあるものの、仲介手数料を不動産業者に支払うよりも大幅な負担軽減につながるといいます。


■Psychic VR Lab(オズミックコーポレーション)
Psychic VR Labは、オズミックコーポレーションのバーチャルリアリティ(VR)研究開発部門。今回は、ファッション向けVRショッピングプラットフォームの「Style」を紹介しました。VR向け専用ゴーグルを装着することで、立体スキャンされた商品をバーチャルの世界で再現し、新たなショッピング体験を提供するというサービスです。


■Kaikai
Kaikaiが披露したのは、効率的な魚釣りを実現するソリューション。釣りの際、魚が活動的に動き回る水温を知ることが重要ですが、同社のソリューションを利用すれば、手動で調べる表面部分の水温だけでなく、実際に魚がいる場所の水温まで測ることが可能です。魚の種類によっても活動的な水温が異なるため、それぞれの魚ごとに活動的であるかどうかが把握できます。


■英語のレベルが高かった今回の参加者たち
今回のトレーニングでは、全員が最初から英語でピッチを披露していましたが、Slush AsiaのNiya Kabirさんによると、昨年のトレーニングでは最初のピッチを日本語で実施するチームもいたとのこと。日本語でピッチを行ったチームは、その後のコーチングセッションにて英語のピッチを仕上げていったそうです。

今回の参加者は、英語に対する障壁はあまり感じていないようでしたが、トレーニングにて何を学び、どのようにピッチをブラッシュアップさせていくのでしょうか。

ピッチ終了後に行われたコーチングセッションの様子は、後半にてお届けします。

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