フィンランド生まれのスタートアップとテクノロジーの祭典、「Slush Tokyo 2018」が開催されました。Slushは年々参加者を増やし、今年は過去最大の6,000名が世界各国から東京に集まりました。アクセンチュアは2015年の日本初開催以来今年で4度目となるSlushをオープン・イノベーションの一環としてサポートしています。

<<< Start >>>

<<< End >>>

❝MEET THE FUTURE YOU❞

世界最大規模のイベントであるSlushの運営を支えているのは、実は主に学生からなる500名のボランティアなのです。会場ではさまざまな国からのボランティアたちが協力し、イベントの企画や皆流ちょうな英語でチケット発券や会場案内、ピッチコンテストのMC等の運営をこなします。3月16日にはSlush本番に先駆けて、Accenture Innovation Hub Tokyoにて、“MEET THE FUTURE YOU“と題し、次のグローバルリーダー候補となる学生ボランティアの方々が将来について考えるイベントを開催しました。

<<< Start >>>

<<< End >>>

当日はアクセンチュアのチーフ・マーケティング・イノベーターである加治のオープニングスピーチの後、約200名の参加者がリーダーシップやグローバル時代における今後のキャリア形成について、起業家、投資家等にじかに触れ、活発なディスカッションを行いました。同オフィス勤務のアクセンチュアスタッフも活気のあるイベントの様子に思わず立ち止まり話を聞いてしまうほどでした。

 

❝BREAKING BARRIERS❞

今回のSlushは、スタートアップ、大企業、投資家、大学等の立場のちがいや、国内、海外等の国籍を跳び越えて自由に新しいムーブメントを起こそうと“Breaking Barriers“というテーマのもと、3月28日‐29日に東京ビッグサイトで開催されました。

<<< Start >>>

<<< End >>>

The Dome

Slush本番のメインステージであるThe Domeでは各業界のリーダーが示唆に富むスピーチを披露しました。今年の特徴としては、初日のキーノートスピーチを務めたRippleのCTOであるStefan Thomas氏はじめ、IOTA、Ethereumなどのブロックチェーン・分散型台帳技術関連のスピーチが多くを占めました。今後さまざまな業界での適用が期待される技術ですが、そこに至るまでの課題や我々の生活にもたらすインパクトが活発に議論されました。また、二日目のオープニングセッションではデザインコンサルティングファームのIDEOのパートナーであるTom Kelley氏が、Slushをきっかけにして日本でのスタートアップやイノベーションに大きな期待を寄せるようになったと明かし、次世代のリーダーたちには、真に顧客視点に立ち、国内市場だけでなくグローバル市場に目を向けてほしいとエールを送りました。

<<< Start >>>

<<< End >>>

Demo Area

デモエリアでは多くのスタートアップがブースを出し、来場者にテクノロジーやサービスを紹介していました。ここでもブロックチェーン技術に関連する出展は多く、そのうちの一社であるXYLEM社はブロックチェーンと、データ伝送時に個々のユーザ端末を中継機としてネットワークを構成するメッシュテクノロジーを用いて、商業施設や一般家庭のWiFiを旅行者等に時間単位で貸し出すサービスを展示していました。貸し出す側のメリットとしては余剰Wifiを貸し出す事で収入を得ることができ、借りる側は公共のWiFiスポットが不足しているような地域でも高額なデータローミングサービスに頼ることなくインターネットアクセスを確保することができます。他にも学歴・職歴管理やPCストレージへブロックチェーン技術を活用した展示等もあり、さまざまなシーンでシェアリングエコノミーが進化していきそうです。

その他にも、食料廃棄と食糧不足の問題を解決しようとするMUSCA社の展示は印象に残りました。イエバエというハエの卵を、食料廃棄物や家畜排せつ物にまくと、卵から孵ったハエの幼虫が廃棄物を有機肥料に変え、また幼虫は養殖の魚等の飼料となるそうです。本来不要となるものを食糧生産に活かすシステムで、45年に渡るハエ研究の成果だそうで、これから実利用を拡大させていきたいとのことでした。

<<< Start >>>

<<< End >>>

Pitching Contest

メインイベントの一つであるスタートアップによるピッチングコンテストが大勢の観衆が見守るなか開催されました。全80社の応募スタートアップの中から20社がセミファイナルへ、そして4社がファイナルステージへ進みます。前述したXYLEM社とMUSCA社もセミファイナルに選出され、緊張感に包まれた会場でプレゼンを行っていました。今年の優勝者は、米国に拠点・ドイツに研究所を置く、クラウドベースの3Dマップ作成ツールを手掛けるArtisense社となりました。近日東京オフィスを開設予定とのことで、優勝賞金の500万円はその準備に充てたいとのことでした。

<<< Start >>>

<<< End >>>

Slush Tokyo 2018を振り返って

今年も大盛況に終わったSlush Tokyo 2018ですが、その「勢い」は増しているように感じました。次々と新しいテクノロジーやアイディアが生まれていく中、スタートアップ同士であっても大企業同士であっても、お互いの優れた点や技術を活かし、ますますオープンに、そして柔軟に協業していくことが今後重要になっていくことを改めて感じました。

<<< Start >>>

<<< End >>>

Photo by Taichi Kitazawa (Slush Media)

ニュースレター
Subscribe to Accenture Innovation Hub Tokyo Blog Subscribe to Accenture Innovation Hub Tokyo Blog