アクセンチュア独自の働き方改革「Project PRIDE」
ビジネスコンサルティングで培った手法に基づき「制度」と「意識」の両輪から施策を重ねての組織風土改革。アクセンチュアで働く一人ひとりがプロフェッショナルとしてのあり方に自信と誇りをもてる未来を創造する全社員イノベーション活動。働き方改革に近道なし。
アクセンチュアには“コア・バリュー”という行動指針があります。クライアントの皆さまに高い価値を提供するために必要な組織文化を定義したもので、6項目57箇条で構成されています。
人材こそが競争優位の源泉であるアクセンチュアでは、コア・バリューの中でも、多様な人材がそれぞれの強みを活かせる環境づくりについては、特に細かく規定されています。
また、コア・バリューを反映すべく、働く環境を調査するサーベイがグローバル全体で定期的に実施されており、調査結果を基に、日本でも独自の取り組みを以前から進めてきました。
直近(2014年)の調査で、日本固有の課題が浮上。特に「働き方」について、日本社会で多様化する消費行動やクライアントニーズの変化などに素早く対応し、高い価値を提供し続けていくために、改革に乗り出す必要性があると判断しました。
“多様性を尊重した魅力的な職場”や“優秀なグローバル人材の獲得”に向けた意識・文化の風土改革の検討を2014年9月からはじめ、2015年4月、正式に「Project PRIDE」として始動しました。
リクルーティングチャレンジ グローバル化やデジタル化などを背景に、アクセンチュアは成長を続けています。 成長の源となる人材を惹きつけ続け、また現役社員がサステイナブルに高い価値を出し続けるために、社員1人一人のニーズに沿った環境づくりの必要性がより一層高まっています。
ダイバーシティチャレンジ 2000年以降、アクセンチュアは、アウトソーシング、デジタルなどクライアントへのサービス領域を拡大してきました。 新しい領域に挑戦することで、これまで以上に人材が多様化し、クリエイターなど、コンサルタントとは違う考え方やバックグラウンドを持った人たちが数多く参画。 また育児や介護などライフステージも多様化し、様々な人材が継続して活躍できる職場づくりが求められるようになってきました。
ワークスタイルチャレンジ リクルーティング、ダイバーシティチャレンジの根底にあるのがワークスタイルチャレンジです。 10人10色のキャリアの志向性を可能にするため、生産性向上を通じて、根っこの阻害要因となっている「労働時間」の短縮を実現する必要がありました。 例えば、これまで10時間で10のバリューを出していた仕事を8時間で出す。25%生産性を上げて、生まれた2時間の余裕で、家族や友人と過ごしたり、自己成長に使うという文化を創ろうとしています。
アクセンチュアで働くすべての人々が、プロフェッショナルとしてのあり方に、自信と誇りをもてる未来を創造する全社員イノベーション活動です。
社長をはじめとする経営トップ、本部長、各本部の担当者、そして各プロジェクト単位でもProject PRIDEを推進する担当者を配置。トップダウンとボトムアップの双方で全社を巻き込みながら風土改革を展開しています。
これまでアクセンチュアが多くのクライアントに対して変革を実行してきた知見を活かし、風土改革のフレームワークに沿って実践をしています。ハード(制度)とソフト(意識)の両面から変革を促しています。
風土改革のフレームワークに沿って、4つの軸で様々な施策を行ってきました。
数々の詳細かつ地道な改革の成果が徐々に出ています。
1人あたり
1日平均1時間に
実施前の約半分に
70% → 85%へ
22.1% → 35.6%へ(新卒+第2新卒、女性採用比率:45%)
*2019年8月時点
※2019年7月実施「第9回 PRIDE Survey(社内調査)」
88%
「自ら挨拶をしている」
71%
「職場には、互いの専門性を尊重した信頼関係がある」
65%
「限られた時間で成果を出す意識が浸透」
62%
「仕事とプライベートの時間をバランスさせて、公私とも充実」
54%
「働き方を見直している」
挑戦者たち ―Redefining professionalism―
レビューの極意は、本質に絞って突っ込む。 ~自身と部下の“成長”と“時間”を両立するために~。続きを読む。
上司は和尚?!ビジネススキルよりも大事なことがある。 ~“人間力強化”に力をいれる、なにわのプロジェクトリーダー~。続きを読む。
プロフェッショナリズムを創り出すのは、仕事だけじゃないー。 将棋を通して得た、“先読みする力”と“決断力”。続きを読む。
Tech Star ~社内表彰制度で選ばれた1%の若手精鋭が語る~【前編】。続きを読む。
Tech Star ~社内表彰制度で選ばれた1%の若手精鋭が語る~【後編】。続きを読む。
Great Place to Work® Institute Japan
アクセンチュア流 生産性を高める「働き方改革」
アクセンチュアは数年前まで「激務だ、不夜城だ! 」と揶揄され、「収入は高いが仕事はキツイ」の典型企業でした。強い危機感を抱き、2015年1月に自社の働き方改革「Project PRIDE(プロジェクト・プライド)」に乗り出しました。
なぜ、アクセンチュアは変わることができたのでしょうか。 本書は、コンサルティング企業としてのプライドを取り戻すためにトップが主導して断行した働き方改革の軌跡です。プロジェクトの全貌を通して、リーダーシップのあり方、チームマネジメント成功のノウハウを紹介します。