ポケット・バーゲン・ファインダー
ある土曜日の午前中に、近くの大型書店に行ったと仮定してください。新聞のベストセラー・リストに掲載されていた本を片手に、試読可能な店内のカフェ・コーナーでバナナ・マフィンを食べながら、ダブル・モカ・ラテを飲んでいるとしましょう。革張りの大きめのソファーに深く腰掛けて本の頁をパラパラとめくっていると、頭上のスピーカーからは軽やかなクラシック音楽が流れています。本の内容が気に入り、購入したいと思ったときに、インターネット接続された携帯電話をポケットから取り出して、本の表紙に印刷されているバーコードをコンパクト・バーコード・リーダーでスキャンします。すると、携帯電話の画面には価格が表示され、オンライン・ブックストアなら、大型書店よりも40%安い値段で購入できることが分かりました。
このようなシナリオを可能にするのが、アクセンチュア・テクノロジー・ラボ・チームが開発したポケットバーゲンファインダーです。一番安いオンライン・ストアを検索するためのインテリジェントなエージェント機能によって、ポケット・バーゲン・ファインダーは、「コンシューマー・エンパワーメント」が再定義され、テクノロジーを媒介に売り手と買い手の関係を大きく変化させることができます。
アクセンチュア・テクノロジー・ラボの研究者は、常に新しい技術の発明と研究を行っており、2年~5年以内にビジネスに大きな影響を及ぼすと思われる技術をお客様にご提案します。ポケット・バーゲン・ファインダーは、ビジネスのチャンスとリスク両方の予測に役立つ、アクセンチュアの数多くの技術プロジェクトの1つに過ぎません。ポケット・バーゲン・ファインダーは、小売業者向きの、リスク予測のプロジェクトに分類されるかもしれません。顧客が、携帯電話やパームトップ・コンピュータなど、ワイヤレス・インターネット接続機能を備えた個人用通信機器を利用することが多くなりました。通常、購入したい製品を実際に目で確認したり、触ったり、匂いを嗅いだりして買い物をする際も、ポケット・バーゲン・ファインダーなどのエージェントを利用して、最終的には価格が安いオンラインでの購入を行うようになるでしょう。顧客が地元の店舗で製品を見たり、説明を聞いたりして、実際の購入は、ディスカウントのカタログ・アウトレット・ショップで行うといった、以前から小売業者が恐れていたことが、さらに進化した形で始まったのです。
では小売店(およびオンライン・ショップ)は、この脅威にどのように対処すればよいのでしょうか。顧客が常に新しい付加価値を求めている世界では、売り手側も製品やサービスの一括提供の方法を考え直して、顧客との間で長期的な関係を確立できるようにする必要があります。たとえば、以下のような提案があります。
- オンライン・ショップが実店舗をショールームとして開設し、オンライン・ショップでの購入前に製品を確かめられるようにします。
- 実店舗は付加価値サービスの戦略を考え直し、接客は行わず、営業スタッフを削減し、顧客自身のセルフサービスの促進、といった「ウェアハウス」型のアプローチを採用します。
- 物理店舗もオンライン・ショップも、各顧客のプロファイリングを行い、各顧客の好みに合わせてカスタマイズした新しい製品の提案、提供を行います。
ポケット・バーゲン・ファインダーの技術的な仕組みとしては、CDPD(Cellular Digital Packet Data)と呼ばれるワイヤレス・インターネット・プロトコル通信標準規格を採用しています。これによって、携帯電話やパームトップ・コンピュータなどの機器のブラウザで使用されるマークアップ言語であるHDML(Handheld Device Markup Language)を使用して製品情報が送信されます。HDMLはHTMLと似ていますが、グラフィックや画像機能の大半を除外している点が異なります。
ポケット・バーゲン・ファインダーも、ビジネスの活性化につながる次世代の技術革新として最も注目されているサイレント・コマースの1種です。
出版物
ポケット・バーゲン・ファインダー: 携帯情報端末を利用した取引増
アダムB.ブロディおよびエドワードJ.ゴッツマン
1999年9月27日~29日、ドイツ、カールスルーエにて開催の第1回、国際ハンドヘルド機器およびユビキタス・コンピューティング・シンポジウム(HUC ‘99)
[ 要約] [ 白書]

ポケット・バーゲン・ファインダーは個人的なオンライン・ショッピング・アシスタントとして、有利な買い物ができるようにインターネット上を検索してくれます。
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