アナリティクスの利点
マイケル・J・サルビーノ、バーバラ・J・デュガニアー
広報誌「アウトルック」日本語版 2011 February
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ビジネス・プロセスをアウトソーシングすることで生み出される高品質で豊富なデータを活用することで、企業は素早くアナリティクスの精度を向上することができる。その結果、業務効率の改善が進み、部門横断的な知見が生まれるだけでなく、顧客データのマイニングによってイノベーションの機会を広げることもできる。
2009年夏、米国の大手音楽配信企業が、過去に発売したあるアーティストのCD需要が急増するという事態に直面した。将来やっかいになる過剰在庫を抱えることなく目前の需要に応えるにはどう増産するかという、先行きが読みにくい小売業界ではよく起きる問題である。
幸いにもこの企業は他社にはない強みを持っていた。数年前に導入をしていたアウトソーシングによって、自社のサプライ・チェーンが、きめ細かい対応もできる工業化エンジンへと転換していたのだ。このエンジンには未来予測型アナリティクスのケイパビリティも備わっており、製造能力が需要に追い付いていないといった情報を提供するにとどまらず、サプライ・チェーンを超えた部門横断的な知見、たとえば財務やCRMなどに蓄積された知見を活用して、問題解決の方法も示すこともできた。
これによって、同音楽配信企業は需要が最大となるところを短時間で突き止めることができた。どこで増産するか、どこに在庫したら最も費用効率や利益率が高くなるか、について十分な情報を基にタイムリーに決断することができた。このようなケイパビリティがなければ、世界各地で増産態勢を整えるという選択肢以外に手段はなく、その結果コスト高となったはずであるが(世界各地での増産→過剰在庫→在庫品を世界各地に転送するための発送費などによる)、そうした状況に陥ることなく特定のターゲットに向けた的確かつジャストインタイムの配送体制を通じ、大幅に低いコストで顧客ニーズを充たすことができた。
筆者について
マイケル・J・サルビーノ(Michael J. Salvino)はアクセンチュア・ビジネス・プロセス・アウトソーシング事業を担当するグループ・チーフ・エグゼクティブで、前職はアクセンチュアのビジネス・プロセス・アウトソーシングのマネイジング・ディレクターであった。アウトソーシング業界の専門家として高い評価を受けており、2007年と2008年に、「FAO Today」誌のFAOSuperstarに選ばれた。また権威ある「Outsourcing Journal」誌のEditor’sChoice Awardの受賞経験もある。同氏はノースカロライナ州のシャーロットを拠点として活動している。
バーバラ・J・デュガニアー(Barbara J.Duganier)はアクセンチュア・ビジネス・プロセス・アウトソーシングの成長戦略およびオファリングのリードである。水平・垂直型BPOオファリングのすべてに関する戦略、開発業務を監督しており、BPOビジネスのM&Aリードでもある。以前、同氏はアクセンチュアのアウトソーシング・ビジネスの成長・戦略の責任者であった。同氏はテキサス州のヒューストンを拠点として活動している。
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