激変した経営環境で、銀行が顧客を囲い込むためには
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The Point 「ポイント」 第9巻、第4号/2009年8月
(アクセンチュア広報誌)
金融サービス
CRMプラクティス部門
マネージング・ディレクター
ジョン・T・マクヒュー
顧客指向への回帰
銀行業の歴史の中で、顧客重視という価値観がこれほど強調されるのはかつてないことです。世界の銀行の経営環境は、金融危機によって一変しました。その結果として銀行に対する信頼の低下、顧客の銀行離れ、ブランド・ロイヤルティの低下、そしてそれに伴う減収といった問題が連鎖的に生じ続けています。銀行は資本増強のために経営資源を集約し、可能な限りのコスト削減に努めていますが、最も大切な生命線を忘れてはなりません。顧客を継続的に獲得し、囲い込むことこそが銀行の最優先事項です。
アクセンチュアが米国銀行を対象に最近実施した調査によると、銀行の顧客基盤のうち安定顧客以外が占める割合は推定3割にも達していました。顧客は不況によりその行動、態度、および嗜好を変えることを余儀なくされています。そのため、顧客を獲得・囲い込むための考え方や対応策も、従来のものとは異なるものが急速に広まりつつあります。
このまま何もしなければ流失してしまう顧客を囲い込み、つなぎとめておくためには、時間、人材、資金を惜しまず使い、実用的な顧客セグメンテーションの設定、工夫を凝らした価格設定、顧客ニーズの変化に対応した柔軟なソリューションの提供、他行と一線を画するデジタル・マーケティングのケイパビリティの保持などを通じ、内外の変化の実情に合わせて戦略を調整する必要があります。顧客の獲得と囲い込みを目指して商品とサービスを整理統合することで、銀行は経営効率を改善させると同時に、成長への足掛かりを得ることができます。
こうしたアクションはまた、より広範囲に及ぶ経営モデルの変革へと向かうための下地を整え、長期に亘る収益力の向上と維持を実現するためにも役立ちます。銀行業界はまず商品ありきの経営モデルから、顧客の求めるものを第一に考えるモデルへと移行しつつあります。今、銀行に求められるのは、優先的に対応すべき「新しい」顧客を理解し、そうした顧客を惹き付けるための取り組みを行うことです。素早く対応した銀行には、ハイパフォーマンスの回復という成果がもたらされるでしょう。
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