グローバル企業の新たなオペレーティング・モデル
ステファン・ジロード、マイケル・V・ピーターソン、ジョシュア・B・ベリン
広報誌「アウトルック」日本語版 2009 October
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今日の市場で成長するためにはグローバル・オペレーティング・モデルについて十分考慮することが不可欠である。オペレーティング・モデルのどの部分が重要であるかは、企業の目的や歴史、本拠地所在国がどこかによって変わってくるであろう。新興国の多国籍企業2社のグローバル戦略について考察するが、そこから得られる知見は先進国、途上国双方の企業にとって貴重である。
「グローバルに戦略を展開、実行する上で適切なオペレーティングモデルを持っているか」
「グローバルスケールを保ちながらそれぞれの個別市場では迅速に対応するバランスを備えているか」
こうした難問は、多極化世界において企業経営の新局面を迎える経営者が、組織編成を行うなかでよく聞かれるようになってきた。実際、先進国を本拠地とする多国籍企業の経営幹部を対象としてアクセンチュアが行った最近の調査でも、その中の95%がグローバル展開した組織全体を管理(さらには拡大)するための適切な対応策を持っていないことを懸念している。
企業が多国籍企業へと進化するための処方箋は最近まであまり複雑ではなかった。つまり、本国で確固たる基盤を築いた後に、本国で確立した規則やプロセスをそのまま海外展開する。ローカルの状況には適応するが企業方針と合わなければ企業方針を優先し、比較的同質的な経営陣を揃えることで組織の複雑化を抑える、といったものであった。
しかし最近では、グローバル市場の様相は一変した。先進国の多国籍企業に対し、新興国の新参企業が競合となり、多くの業界で真のグローバル競争となっている。自動車、IT、エネルギー業界では、新興国の多国籍企業が、先進国で大きな勢力を持つようになった。また、先進国の多国籍企業が、新興国の消費財業界で動きの速い地元企業に苦戦を強いられている。
筆者について
ステファン・ジロードは、アクセンチュア・ハイパフォーマンス・ビジネス研究所のリサーチ・フェローであり、多国籍企業戦略と組織モデルを専門とする。同氏は、ロング・レンジ・プランニングとヨーロピアン・マネジメント・ジャーナルに寄稿し、同研究所のグローバル・オペレーティング・モデル研究プログラムを主導している。同氏はロンドンを拠点として活動している。
マイケル・V・ピーターソンは、アクセンチュア・オペレーティング・モデル戦略プラクティスのグローバル・リードで、コーポレート・ディレクション戦略グループに所属する。同氏は、多数の業界の企業に対し、成長モデル戦略やオペレーティング・モデル戦略の策定を12 年にわたり支援してきた。同氏はトロントを拠点として活動している。
ジョシュア・B・ベリンは、アクセンチュア・ハイパフォーマンス・ビジネス研究所のシニア・リサーチ・アソシエイトであり、将来価値分析、組織のマインドセット、ガバナンス、グローバル・オペレーティング・モデルなど、幅広い研究テーマを扱っている。同研究所入所前は、ハーバード・ビジネス・スクールで研究職にあった。同氏はボストンを拠点として活動している。
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