バック・トゥ・ザ・フューチャー ~未来を読み解く~
カレン・クレナン、ポール・F・ヌネシュ、マルシア・A・ハルフィン
広報誌「アウトルック」日本語版 2009 April
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ハイパフォーマンス企業が、常に適切なタイミングで適切な戦略的ポジションを確保しているように見えるのは決して偶然ではない。こうした企業は今この時にも、将来のトレンドを積極的に探りながら、機会を活用し、リスクをヘッジするための行動を起こしている。現代の最重要トレンドとそれに付随するビジネスの緊急課題に関する最新の調査結果により、ハイパフォーマンス企業を目指す上での行動指針が明らかになった。
兆候を早期に察知して最重要トレンドを予期し、その理解に基づいて行動を起こすことは、ハイパフォーマンス企業に共通する必要不可欠な特徴である。今日起こる僅かな変化も見逃さず、明日に対する準備も怠らない、というマインドセットこそが、世界をリードする企業共通のカルチャーである。
アクセンチュアは自社のナレッジと研究成果、およびグローバルでのコンサルティング経験を活かし、兆候を見せ始めた重要なトレンドに関する包括的な分析を数年前に実施した。今回はその分析をアップデートし、近年アクセンチュアに入社した各拠点の新規採用者たちにアンケートを行い、最新の調査結果を補完した。この大規模な調査を通じて、多様なキャリア・ステージに身を置くビジネス・プロフェッショナルから最新の洞察だけでなく、グローバルな視点をも取り入れることができた(47頁の記事参照)。
本稿では、調査結果として14の最新トレンドと共に、各トレンドに対応したビジネスの緊急課題を提示している。これらは、対処する意向を持つ経営者にとってはアクションプランとなるものである。14のトレンドの中には、過去の調査結果と重複するものや、過去に紹介したトレンドの発展型と言えるものも含まれている。
その一方で、マクロ経済の変動やビジネス環境の激変、サステナビリティや社会の変容に関する懸念など、アクセンチュアが多極化世界と呼んでいる今日のグローバルな経営環境を特徴付けるトレンドもある。
トレンドの一部には、意外性に充ちたものも含まれている。たとえば、現在のグローバル企業のうち、いったいどれほどの数の企業が、アフリカを消費者市場と見做した事業計画を立てているだろうか。一方、トレンドとして明白でありながらも、一般論として受け入れることに留意するものもある。企業の社会的責任(CSR)に関する取り組みは、採用活動を行う上で有効な手段と考えられているが、調査結果はむしろ、現有社員を引き留めておくために重要であることを示唆している。
ハイパフォーマンス企業が、常に適切なタイミングで適切なポジションを占めているように見えるのは決して偶然ではない。こうした企業は今この時にも、将来の動向を積極的に探りながら、機会を活用し、リスクをヘッジするための行動を起こしているのである。特に以下に挙げる14のトレンドは、早急に着目し行動を起こすべき課題といえる。トレンドの掲載順は、調査回答者の判断した重要度に順じている。
筆者について
カレン・クレナンは、アクセンチュアの地域戦略、事業成長および戦略担当マネージング・ディレクターで、アクセンチュアの地域別ポートフォリオ内の機会を確認し、成長の加速、競争力向上および収益性の改善に寄与している。同氏は、アクセンチュアの地域別ユニットのリーダーと共同し、成長戦略の立案や市場参入機会の評価を行っている。アクセンチュアの研究組織において指導的立場にあり、アクセンチュア・グローバル・サービスのボードメンバーでもある。同氏はミラノを拠点に活動している。
ポール・F・ヌネシュは、アクセンチュア・ハイパフォーマンス・ビジネス研究所の上級研究員として、ビジネス戦略およびマーケティング戦略の研究を主導している。「The Tourism Time Bomb(2008年4月号)」、偽造品に関する論文(2008年10月号に掲載)など、同氏の記事はハーバード・ビジネス・レビューに定期的に掲載されている他、数多くの出版物に寄稿している。同氏は「Mass Affluence:Seven New Rules of Marketing to Today's Consumers」(Harvard Business School Press, 2004)の共著者でもあり、アウトルックのシニア寄稿・編集者でもある。同氏はボストンを拠点に活動している。
マルシア・A・ハルフィンは、アクセンチュア成長および戦略グループのシニア・エグゼクティブで、同氏の現在の役割は、市場におけるアクセンチュアのポジションを評価すること、およびハイパフォーマンス戦略の実行に向けた当社の取り組みを評価することである。また、アクセンチュアの戦略立案に参画すると共に、フォーチュン500に名を連ねる顧客の戦略的課題の解決にも貢献している。同氏の論文はJournal of Private Equityなどの金融業界誌に掲載されている。同氏はボストンを拠点に活動している。
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