ジェーン・G・ハリス
広報誌「アウトルック」日本語版 2010 October
さまざまな業界の企業が、自社にある情報を高度に活用することが、ハイパフォーマンス実現に欠かせないと気づきはじめている。以下に、アナリティクスを意思決定の中心に据えるための5ステップ・モデルを紹介する。
企業のごくごく基本的なオペレーションの中に、「データの金脈」ともいうべきものが埋まっており、これを活用すれば、競合他社との競争に勝つことができる。
英国のロイヤル・シェイクスピア・カンパニー(RSC)を例にとろう。7年分のチケット販売データを徹底的に分析することで、同社は既存顧客への販売を増やし、新しい顧客の獲得も実現することができた。顧客の氏名、住所、観覧公演名、購入チケット価格を詳細に分析することによって、同社は、本場ストラトフォード・アポン・エイボンでの公演に定期的に通う顧客の数を7割以上も増加させるマーケーティングプログラムを開発した。
この10年間、さまざまな業界の企業が、さらに踏み込んだ取り組みを行っている。数例を挙げると、ネットフリックス、キャピタル・ワン、アマゾン・ドット・コム、テスコ、プログレッシブ損害保険などの企業は、アナリティクスを使っていかに競争に勝つか、すなわちハイパフォーマンス実現を目指すなかで、データや高度な定量モデルをいかに戦略 ツールとして使えばよいかを熟知している。
もちろん、すべての企業がアナリティクスを戦略の中心にすえる能力を持っているわけではない、またそれを求めているわけでもない。 しかし、戦略を根本的に転換するつもりはないが、アナリティクスを使って自社の競争力を高めたいと考えるならば、情報の宝の山、つまり有効活用できる情報を確実に社内に見つけることができるであろう。
いかにして、それを実現するのか。
その答えとして、アクセンチュアはDELTA(データ=data、エンタープライズ=enterprise、リーダーシップ=leadership、ターゲット=targets、アナリスト=analysts)という5段階から構成されるモデルを使用している。これは10年以上に及ぶ何百という企業の調査結果、数多くの経営者に対する聞き取りをベースに、アナリティクスを上手に使うためには何が最も必要かを一連の質問を通じて浮き彫りにするものである。
全文をダウンロードする:「データをいかに戦略的資産に変えるか」 [PDF, 1.09MB]
筆者について
ジェーン・G・ハリス(Jeanne G. Harris)は、アクセンチュア・ハイパフォーマンス研究所(シカゴ)のシニア・エグゼクティブ・リサーチ・フェローである。2009年に『コンサルティング』誌よりLifetime Achievement Award for Women Leaders in Consultingを受賞している。
エリザベス・クレイグ(Elizabeth Craig)は、アクセンチュア・ハイパフォーマンス研究所(ボストン)のリサーチ・フェローである。ピーター・チーズ、ロバート・J・トーマスとの共著に「人材活用が進んだ企業」 (Kogan Page社、2007年発行)がある。
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